『エイリアン4』(1997年)
この作品はジャン・ピエール・ジュネ監督、シガニー・ウィーバー主演のSFアクションです。
このシリーズは1作目だけは見ています。1作目を最初に見たのが野際陽子の吹き替えがよかったTV放映の日本語版で、見てて死ぬほど怖かったものです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1997年 20世紀フォックス アメリカ作品
原題◆Alien: Resurrection
スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて。画質はよいです。
プロット 養殖エイリアン相手に悪戦苦闘する話のようです。
キャスト
シガニー・ウィーバー→クローン8人目のエレン・リプリー
ウィノナ・ライダー→正体不明のコール
ロン・パールマン→大男ジョナー
ドミニク・ピノン→車椅子のブリース
マイケル・ウィンコット→ベティ号のエルジン船長
ゲイリー・ドゥアダン→アフロヘアのクリスティ
キム・フラワーズ→女性パイロットのヒラード
ダン・ヘデヤ→ペレズ将軍
J・E・フリーマン→一緒に逃げて裏切った研究主任のレン
ブラッド・ダーリフ→研究員のゲティマン
レイモンド・クルーズ→一緒に逃げた隊員のディステファーノ
リランド・オーサー→知らないうちに献体されてたパーヴィス
ジャン・ピエール・ジュネ監督の演出はよいと思います。
何となく不思議な雰囲気があります。
エイリアンの学習能力の高さを分かりやすく描写してました。赤いボタンを手ではなくてあの口の中の口?での押すとこがいい。こういうセンスが好き。
エイリアン自体はそんなに怖くはありませんでした。12匹に増えたらそんなものかで終わってしまった。強力な火器でなんとかなるなら恐さはなくなってしまいます。後は戦術、装備とか戦闘の腕前の問題になってしまいます。
最初の『エイリアン』(79年)が怖かったのは迎え撃つ側が民間人で装備も貧弱でしたが装備があってもエイリアンをやっつけるのが出来ないとなっていたことが怖いポイントとようやく分かりました。
このシリーズですが私の好みではジェームズ・キャメロン監督の2はアクションだけのようなので見なくてもよさそうです。デビッド・フィンチャー監督の3は『セブン』(95年)がハズレなので見ません。そんなわけで私には1と4で充分です。
この作品のハイライトは失敗したホルマリン漬けのクローン1から7のシーンでしょう。失敗したらまた作ればいい、成功したらもっと作ろうとしているようです。これは凄い。エイリアンよりこの方がよっぽど恐い。
ここでのリプリー怒りの火炎放射器の炎の勢いが少し物足りないのが残念。紅蓮の炎というやつになっていませんでした。ここはスタントの人にまかせるべきでした。
話しは違いますがマンガ『デビルマン』では何も描いていない白み1コマだけで怒りの炎を描写する手法がありました。これは正直言って凄いです。コマ割りで炎を感じさせていました。
人工冬眠に入ってて知らないうちにエイリアン養殖のために献体されていたという設定も凄い。目が覚めたら目の前にはエイリアンの卵があるのです。不幸の極みです。
8人目のクローンのエレン・リプリー。これはエイトウーマンです。
バスケットで後ろ向きでシュートして入れるのはシガニー・ウィーバーが実際にやってたらしい。これは見物でした。
ウィノナ・ライダーのコールは何故かボクシンググローブでカップを扱おうとして失敗してましたがこれはどういう意味があるのでしょう。
ウィノナ・ライダーとシガニー・ウィーバーのコンタクトは意外とアッサリと成功してました。話しが早くていい。
マイケル・ウィンコットの船長はいい声をしてましてすぐに分かりました。恰好良いですね。ですがあっけなく死に至る。
靴の手入れをするダン・ヘデヤのペレズ将軍。自分でやるのがいい。何となくユーモラスな最期でした。らしくていい。
仕事熱心のブラッド・ダーリフの研究員ゲティマンはそのあまりガラス越しにエイリアンとキスしてた。このセンスには感心しました。
少人数で孤立して3時間のタイムリミットとこの設定はいいです。
シガニー・ウィーバーやウィノナ・ライダーが死のうが生きようがそれなりの見せ場があると思えるからいいですけど、ダン・ヘデヤ将軍やマイケル・ウィンコット船長があっさり死んだのでドミニク・ピノンはいつ死んでもおかしくないキャラと思えたのでいつ死ぬのかサスペンスを堪能しました。特にハシゴにぶら下がった時にこの指が力尽きたらお終いですとハシゴを掴む手のクローズアップショットが効いてました。
そんなわけでエイリアンより人間の方が怖い、よい作品でした。
で、やっぱり養殖物は弱いんだなとなります。TVシリーズ『帰ってきたウルトラマン』(71年)のゼットンは養殖物だから弱いと言う説がありますが、それならこの作品のエイリアンも養殖物だから弱いとわかります。
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