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2006.01.24

『ワン・ツー・スリー』

この作品はビリー・ワイルダー監督の時事ネタ風刺・コメディです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
ガキの頃にTVで見て印象に残っていたのでDVDを買って見直しました。当時は当然のことながら何にも知らずに見ていました。エンドなんか忘れていました。

1961年 ミリッシュ・カンパニー/ユナイト アメリカ作品
ランニング・タイム◆109分
原題◆One, Two, Three
プロット◆出世するための接待に悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆アンドレ・プレビン
20世紀フォックス発売のDVDにて。画質はよいです。MGMのタイトルとなっています。

キャスト
ジェームズ・キャグニー→コカ・コーラ社の幹部社員マクナマラ
パメラ・ティフィン→コカ・コーラ社 社長令嬢のスカーレット
ホルスト・ブッフホルツ→東ドイツの労働者オットー
アーリン・フランシス→マクナマラ夫人のフィリス
ハンス・ローザー→部下のシュレマー
リセロッテ・プルバー→ブロンドの秘書 フローライン?インゲボルグ?
カール・リーフェン→運転手のフリッツ
ローズ・レネ・ロス→メイドのベルタ

ビリー・ワイルダー監督の演出はよいと思います。
会話シーンの切り返しはやっていません。
冷戦のさなかに製作されているので気合いが入り過ぎて空回りしているような感じです。
全体的に少しセリフに凝り過ぎな感じがします。とってつけたようなセリフも多い。


プロローグ
ベルリン。1961年08月13日(日)です。
ジェームズ・キャグニーのナレーションにて。MLBのN.Y.ヤンキース ロジャー・マリスのホームラン数の時事ネタがあります。
小型のクルマが走ってます。何だっけ?→メッサーシュミットKR200のようです。これはいいものを見てしまった。

占領しているアメリカに対してのデモ行進があります。定番のヤンキー・ゴー・ホームのプラカードが見られます。→現在の日本でもやった方がいい。プラカードは「居座るならカネ払え」とか、「強姦強盗のキチガイを基地外に出すな」でいい。

コカ・コーラの広告看板がバッチリ出ています。
運転手がいちいち踵を鳴らすシーンからジェームズ・キャグニー扮するコカ・コーラ社のベルリン支社長のマクナマラが登場します。
踵を鳴らす癖がある部下のシュレマーが登場。
ガキの頃にTVで見て「地下鉄の車掌ではないぞ、お前はクビだ」のセリフはよく覚えています。
ブロンドの秘書を呼び出します。どうやらマクナマラの愛人らしい。
こんな感じでマクナマラの部下のキャラ紹介です。

ソビエトのお偉方3人がやって来ます。
共産主義に関する風刺のセリフが多い。ですが現在となっては何か虚しい感じもします。この作品より共産主義の方が古びてしまったようです。

交渉となります。
コーラを製法は教えることは出来ないと定番のネタがあります。
ソビエトの作ったコーラはアルバニア人でも飲まないときます。ところで何かとこういう扱いが多いアルバニアってどういう国?差別ネタになると必ず出てきます。

事務所には鳩時計があります。鳩ではなく星条旗を振る人形のしかけがあります。
この鳩時計が後になって色々と出てきます。

ソビエトのお偉方3人が帰ります。
ブロンドの秘書が気になるらしい。

アトランタのコカ・コーラ本社ヘーゼルスタイン社長から電話です。
娘のスカーレット(17歳)がベルリンに来るから面倒みてくれとなります。
映画の定番パンナム旅客機で来るようです。現在では存在しない会社ですけど。

空港です。
この接待に不満の夫人とマクナマラ。
遅れて下りてきたパメラ・ティフィン扮するコカ・コーラ社 社長令嬢のスカーレットはかなりのぶっ飛びキャラのようです。
これを2週間面倒をみるらしい。前途多難となっています。

コカ・コーラ工場のモンタージュ。
業績向上のグラフのショット。
ブロンドの秘書は辞めるといいます。止めるマクナマラ。
会社関係のなんてことはない描写が入ります。

アトランタから社長夫妻がやって来るとのこと。
社長令嬢のスカーレットを2ヶ月も面倒をみていたようです。2週間という話しはどうなってんの?
で、マクナマラ夫人から電話です。スカーレットが失踪したとのことです。
社長夫妻が明日には来るのにスカーレットはいない。こまった状態となります。
セリフにアトランタネタが多い。これもとってつけたような。

運転手のフリッツの証言です。
スカーレットを送って毎晩ブランデンブルグ門で降ろしていたとのことです。
要するに毎晩東ドイツに通っていたらしい。

スカーレットがやって来ます。
東ベルリンに彼氏オットーがいるとのことです。
もう6週間も通っているとのことです。
スカーレットは「私は彼のシャツを洗濯して、彼は私の洗脳をしていた」とかまします。面白いけど、とってつけたようなセリフです。

そのオットーは会社前にサイドカーで来ています。
これで出世は水の泡のマクナマラの前で「主人のオットーです」とスカーレットが紹介します。で、オットーにギブ・アンド・テイクをもちかけるマクナマラ。当然口論になります。
共産主義ネタのセリフが大量にあります。
ソ連のミサイルは金星に、アメリカのミサイルはマイアミ沖に、とか。
ところで、爆弾を積んでいるのがミサイルで、人間が乗っているのがロケットなのか?よくわからん。構造的には同じに思えますが。

2人はモスクワ行きの列車に乗ると言ってます。
で、オットーのサイドカーに小細工を指示するマクナマラ。
アメリカの経済新聞に包んだ例の鳩時計に、マフラーに風船をしかけます。

荷造りをするのでしばしの別れのオットーとスカーレット。
本『お楽しみはこれからだ』で紹介されていた「ベッドで朝食・・・」のセリフがあります。ベッドで朝食をとるとのこと。ロマンティックだと思わせます。で、昼食も夕食もとる。何故なら貧乏でテーブルがないからだと。洒落にならないような。

オットーはサイドカーで東ドイツに戻ります。
仕掛けは万全でブランデンブルグ門を通過したとこで風船は膨らみ鳩時計は鳴って当局に逮捕されるオットーです。これで厄介払いが出来た筈です。
この捕まるシーンはガキの頃にTVで見覚えがあります。鳩時計で非常に印象に残っています。でも普通はバイクのマフラーを塞いだらエンジンは止まりますよ。

マクナマラの自宅にて。
スカーレットは荷造り完了で別れの挨拶というとこです。
でもいくら待っても迎えのオットーは来ません。
マクナマラは帰宅する。オットーが来ないことを知らせます。
倒れるスカーレット。マクナマラに意見する夫人となります。

スカーレットを診断して医者から妊娠していることを知って慌てるマクナマラです。
アメリカ映画なので堕胎することをもちろん出来ません。
父親を調達しなければとなります。これもアメリカ的な発想です。
この件を1晩で解決しなければならないのです。凄い設定です。

部下3人をかき集めるマクナマラです。
ブランデンブルグ門を通過して東ベルリンに入ります。
ホテルに到着して例のソビエト幹部3人と会って交渉となります。
ブロンドの秘書に接待させてオットーを取り戻せとマクナマラ。
で、協力を得ます。

東ベルリンの警察です。
オットーは厳しいと取り調べを受けています。眠らせない取り調べです。
ソビエト幹部3人が到着したがオットーの容疑はスパイとなっていました。こそ泥と言う話しがスパイになっています。これは大変だと相談する幹部3人です。
それでも決行となります。無事に外に連れられてくるオットーです。

オットーを受け取ってすぐにクルマでずらかるマクナマラです。
ブロンドの秘書が残っているはずですが、実は男でした。このオチは少し苦しいような。
ホントに接待させたらビリー・ワイルダー監督作品で劇場公開は出来ないでしょう。当時はビデオがないからビデもスルーも無理です実は男とわかったら殴る蹴る、カマを掘る、撃ち殺すが普通なのでは?少なくともクルマで追う前に撃ち殺すでしょう。
何かいいアイデアがなかったものか?

だまされたと知ったソビエト幹部3人はクルマで追跡で、カーチェイスとなります。

ブランデンブルグ門です。
検問で行きに没収されてたコーラの空き瓶を返してもらったりするマクナマラ。
無事に突破します。ソビエト幹部3人はこれで退場となります。

一行は会社に戻ります。
今度はオットーを何とかしなければなります。それにアメリカのスパイになってしまったオットーはもう東ドイツには戻れません。
スカーレットも来ます。
ブロンドの秘書になっていた部下のシュレマーも戻って来ます。

スカーレットのヒモにはなりたくないとオットー。
字幕はジゴロ=ヒモとなっています。ジゴロと言ってました。

ロンドンの社長から電話です。
スカーレットが結婚していることが知れていたりします。これで事態はまた変わる。
オットーを素性や服装等を作り替える手配をするマクナマラです。
ここからがこの作品の白眉のシーンの連続となっています。
次々と指示をするジェームズ・キャグニーが喋りまくります。マシンガントークが全開となります。

小細工が裏目に出るとこもあります。
結婚を無効にする小細工が完了していました。そうなると私生児になってしまうとあわてるマクナマラです。何でもカネで解決だとなってます。まるで日本ではないか。

夫人のフィリスが来て帰国すると宣言します。
これを止めるマクナマラです。今度は自分の方がおかしくなってきます。

食事のマナーの特訓にて。
何だかフルーツをオットーの顔に押し付けそうなマクナマラです。
押し付けたらジェームズ・キャグニーの出世作『民衆の敵』(1931年)の楽屋オチとなります。実は撮ってたりして。

名前を買うことにする伯爵がやって来ます。名ばかりの伯爵で、いくらにするかと値切り合戦となっています。
そんなわけでシャテンブルグ伯爵となるオットーです。これでようやく名前が出来ました。

ところで後半が少し長過ぎるような感じもします。
オットーが捕まってから救出が早過ぎるかも。元々の作品のコンセプトがジェームズ・キャグニーのマシンガントークが目的だったのかもしれない。

ソビエト幹部の1人が転向してきます。
ブロンドの秘書を雇うことになります。これで秘書は退場となります。

まだオットーの服装の準備をしながらクルマですっ飛ばして空港に向かいます。
空港に着きます。まだ準備中です。
社長夫妻が来ます。何とか役をこなしているオットーです。

夫人のフィリスも空港に来ています。
肝心の出世の方が見込みとは違い本社副社長となって自分も帰国するとマクナマラ。
で、咽が渇いたと自動販売機でコーラを買えば自分だけペプシのコーラが当たってしまったマクナマラです。
これでエンドとなります。


そんなわけでジェームズ・キャグニーのマシンガントークが冴えるよい作品でした。


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