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2005.12.04

『マッドマックス』(1979年)

この作品はジョージ・ミラー監督でメル・ギブソン主演のカー&バイクのアクションです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1979年 ケネディ=ミラー・プロダクション オーストラリア作品
原題◆Mad Max
DVDにて。画質はよいです。
プロット 暴走族に絡まれる話しのようです。
音楽 ブライアン・メイ

キャスト
メル・ギブソン→警官のマックス
ジョアンヌ・サミュエル→マックスの奥さん
スティーブ・ビズレイ→白バイ警官のグース
ロジャー・ウォード→警察のフィフィ隊長
スティーブ・ミリキャンプ→デブで性格の悪い警官ループ
ジョン・レイ→大怪我をした警官チャーリー
デビッド・キャメロン→警察のメカニックのバリー
ビンセント・ギル→中年のナイトライダー
ルル・ピンクス→ナイトライダーのガールフレンド
ヒュー・キース・バーン→暴走族の首魁トゥーカッター
ジョフ・パリー→暴走族の副長格のババ、ブロンド短髪
ティム・バーンズ→子分のジョニー、どら息子タイプ
デビッド・ブラックス→子分のマッドガッツ、ラテン系
ポール・ジョンストン→子分のカンダニーニ、ヒゲに手首が取れる。
キム・サリバン→被害者の女性
ロビナ・チャフェイ→女性歌手、歌は吹き替えのようです。
ビリー・ティスドール→トラックを貸したミッジ
ジェリー・デイ→保安官のジギー
シェイラ・フロランス→メイおばあさん
マックス・フェアチャイルド→知的障害者のベンノ

ジョージ・ミラー監督の演出はよいと思います。なによりも暴走族を美化していないのがいい。
ところでジョージ・ミラーという名の監督が2人いる?どうなのでしょう。

TVショウビズでジョージ・ミラー監督が見たことがあります。何となくヘアスタイルが『マッドマックス』に出ているトゥカッターに似ていました。納得出来たりします。
ナイトライダーの仇を取ろうと復讐に燃えるトゥカッターにそっくりなジョージ・ミラーといった感じになります。


少し近未来という設定のようです。オーストラリアのごく普通の都市と周辺が舞台です。


プロローグ。カーアクションです。
暴走車を追う警察となります。
クルマで暴走するナイトライダーはいい歳こいたオヤジです。
ナイトライダーが裸足でブレーキを踏むクローズアップショットが印象に残ります。
このフルブレーキングのショットから。
V8の暴走車がパトカーを横目で確認しながらでの裸足がフルブレーキングのショットです。裸足でブレーキを踏むクローズアップショットがいい。そしてこれらのショットの組み立てが抜群なのです。カットバック多用がいいのです。クローズアップショット挿入がこれまた効果的なのです。要するに編集の基本的処置の図が非常に上手く効いているようです。

食事中の警官グースが暴走車を見て白バイで出動となります。
バイクはカワサキZ1000改造白バイです。フルカウル仕様。
キュルキュルキュルとホイールスピンのショットをカワサキZ1000改造白バイが急発進するときに見せてくれます。ホントはホイールスピンはパワーロスなんだけど視覚的に抜群なのでこれが一番になってしまうのです。舗装路から土の部分に入るとまたホイールスピンして後タイヤを振って加速するとこもいい。

パトカーが青のバンと衝突するシーンは強烈。凄い迫力です。編集も見事です。
キャンピングカーを突き破るパトカーのクラッシュシーンも強烈です。

メル・ギブソン扮するマックスが登場。
ALTのインジケーターはオルタネーターのことかな?これと何の機能でしたっけ。
クルマは右ハンドルです。何ていうクルマなのかはよくわからん。→フォード・ファルコンらしい。よくわからん。右ハンドルです。そういえばオーストラリアは左側通行でしたね。

マックスとのチキンゲームに負けたナイトライダーは死に至ります。
カッコよくマックスのキャラ紹介といったとこです。

マックスの自宅です。
サックスを吹くマックス夫人。妙に印象に残ります。

司法省です。
カワサキKH250が走っています。→グースが警察内で乗り回していたのは空冷2サイクル3気筒エンジンのKH250のようです。3本出しマフラーがいい個性を出しています。
いかれたメカニックから最強のV8エンジンの紹介があります。

夜、事件です。
仕事中のマックス。上司と話しをしています。やる気満々のマックスです。

昼、ある街です。暴走族がやってくる。
暴走族の面々が街に到着して停止するとこではバイクが並んで止まったとこで全員でエンジンを空ぶかしするシーンがなかなかの迫力でした。でも必要もないのに空ぶかしする人は知能指数が低いのではと思ってしまいます。
サイドスタンドを出すショットがありますがこれが何故か印象に残ります。
暴走族の用事はナイトライダーの死体が入ってる棺桶を受け取ることです。
有名な「思い出せ、夜空を見上げるたびに」のセリフがあります。どこで覚えたんだ?

有名なバイクのマックスターンのショットがあります。
これはタイヤが異常に減る全くムダなことなのですが誰でもやりたくなることだそうです。ここではマックスターンからウィリースタートを決めていました。
その他にも街や周辺で大暴れの暴走族です。
その後この件を調べるマックスとグース。現場には暴走族でラリったジョニーが残っています。逮捕されます。

司法省です。
ジョニーは自由の身になります。怒るグース。

浜辺にて。
暴走族のバカ騒ぎの図。
しょうもないジョニーにリーダーのトゥーカッターが説教しています。イマイチ説得力に欠けています。

夜、ライブを見ているグース。
ジョニーはグースのバイクに小細工をしています。

朝、出勤するグース。
ギアをローにシフトするショットが印象的。
カワサキZ1000改造白バイが発進する時にシフトペダルをローに踏み込んだのと同時にセルモーターでエンジンを始動します。よく考えたらローに入れるのとエンジンが始動するのは無関係なんですが。それでも抜群によいシーンです。タンタンタンとリズムを取り、そしてダンッとローにシフトします。これが何故かカッコいい。私は自分のバイクで真似しています。
この後キュルキュルキュルとホイールスピンのシーンで決めてくれます。

通勤途中のグース。
スピードメーター、タコメーターの針を振り切る勢いで走るカワサキZ1000。
メーターの針がフルスケールに表示されているショットがいい。200km/hくらい出ているようです。メーターフルスケールが見てて心地よいのです。ホントこれを見ているだけでいいのです。

ジョニーの小細工が原因でクラッシュします。
バイクはメタメタですが自分の体の方はまだ大丈夫なグース。

トラックを呼んでバイクを積んで自分で運転して引き上げます。
そのトラックをまたクラッシュさせるジョニー。今度は無事ではないグースは危機的状況となります。
で、トゥーカッターがジョニーに火を付けさせます。ここのジョニーはあくまでも自分では火を付けていないように振る舞っています。セコイ奴です。

病院へ向かうマックス。
グースは黒焦げです。ショックを受けるマックス。

マックスはしばらく仕事を休むことになります。
一家3人で旅行となります。クルマです。
偶然なのか例の暴走族が絡んできます。逃げる夫人。

夫人の実家に寄ります。
泳ぎに出る夫人。暴走族がしつこく追ってきて、そんなこんなで夫人は死に至ります。

マックスは復讐にかかります。
警察の追跡専門の高性能車インターセプターを無断で持ち出します。
まず雑魚の手下暴走族をひとまとめに片づけます。川に転落する暴走族。転倒したバイクが当たる暴走族など色々。編集が上手い。
ジョニーがバールのような物で非常電話ボックスのフタを開けるシーンが印象に残ります。バールのような物ではなくバールその物ですか。

ジョニーが囮になってマックスをおびき出します。
撃たれるマックス。何とか副リーダー格のババを片づけます。
トゥーカッターとジョニーは別々に逃走します。

マックスはトゥーカッターを追跡して片づけます。
ここは豪快にやり過ぎてやられるとこが人形なのが目立ったような感じです。

最後にジョニーを片づけるマックス。
どっちかを選べと責任逃れに終始していたジョニーに最後の責任を取らせるということらしい。

何となくエンドとなります。
ハイウェイを走るインターセプターです。


暴走族のバイクですが改造はあまりやってなくてロケットカウルくらいのようです。なによりも音ばかりで他の効果はない集合マフラーを付けていなかった。
ジャパニーズ・スタンダードの空冷並列4気筒のエンジン、ロケットカウル付き。


バイクはホトンドが、空冷並列DOHC4気筒エンジンのカワサキのZ1000のようです。カワサキZ1000は900Z1からの正常進化モデルです。
他にホンダのバイクも混じっていたようです。ホンダは何故か最初に出したSOHCエンジンにこだわっていて、なかなかDOHCエンジンが出ませんでした。DOHC4気筒エンジンを出したのはこの映画の後です。
この頃スズキはDOHC4気筒エンジンのバイクを売ってはいましたがデザインがダメダメで全く売れない頃です。まだハンス・ムートの斬新なデザインのKATANA=刀 GSX1100Sが出る前です。
ヤマハはまだ4サイクル4気筒エンジンのバイクが無かった頃です。それまでのヤマハは2サイクルエンジン専門で初めて出した4サイクルエンジンが何故か2気筒エンジンでした。これは販売戦略を誤っていました。今となって判断ミスと評価されてもしょうがないでしょう。


メル・ギブソンの若いこと。背は低い。
白バイ警官のグースのスティーブ・ビズレイはこの作品だけで世界的に有名になったのでしょう。

オーストラリア製作なのでバイクはハーレーにこだわってなくカワサキなのがいい。
そんなわけでクルマはOHVのV8エンジンでバイクはカワサキの痛快カー&バイクのアクションで何よりも暴走族を美化していないのがいい作品でした。

暴走族の連中は薄汚くて吐き気をおぼえるが登場するバイクだけは美しかった。これに尽きます。
この言い回しはリチャード・フライシャー監督のSFサスペンス『ソイレント・グリーン』(73年)でエドワード・G・ロビンソン扮する死んでいく老人のセリフから少し変えた引用です。なお『ソイレント・グリーン』はエドワード・G・ロビンソンの遺作です。

私としては空冷DOHC並列4気筒エンジンのヤマハXJR400にロケットカウルは付かないものか?カッコいいのが付くなら買ってもいい。XJR400のエンジンは鼓動感はないけどモーターのように回るエンジンがいいんです。ないものねだりですが、これが500ccならもっといいのですけど。

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