『地下鉄のザジ』(1960年)
この作品はルイ・マル監督で女の子が主演の風変わりなドラマです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1960年 Nouvelles Éditions de Films/Pathé Consortium Cinéma フランス作品
ランニング・タイム◆93分
原題◆Zazie dans le métro
プロット◆パリに来てあちこち歩き回る話しのようです。
音楽◆Fiorenzo Carpi/André Pontin
スカイパーフェクTV260シネフィルイマジカにて。画質は悪いです。
キャスト
Catherine Demongeotカトリーヌ・ドモンジョ→Zazie◆地下鉄に乗りたいザジ
Philippe Noiretフィリップ・ノワレ→Uncle Gabriel◆ザジの叔父
Hubert Deschampsユベール・デシャン→Turandot
Carla Marlierカルラ・マルリエ→Albertine◆美人の奥さん
Annie Fratelliniアニー・フラテリニ→Mado◆カフェのマド
Vittorio Caprioliヴィットリオ・カプリオ→Trouscaillon
Jacques Dufilho→Ferdinand Grédoux◆靴屋のグリドー
Yvonne Clech→Madame Mouaque◆ムアック未亡人
Odette Piquet→Zazie's mother◆サジの母
Nicolas Bataille→Fédor◆観光バスの運転手フェドール。
Antoine Roblotアントワーヌ・ロブロ→Charles◆タクシー運転手のシャルル
Marc Doelnitz→M. Coquetti
Jacques Gheusi→Le gérant
Christine Howard→
Louis Lalanne→L'amant de Jeanne
→フランス語は読めないのでコピペです。
ルイ・マル監督の演出はよいと思います。
小説でこんな感じのタイトルがあったような。それはジョンストン・マッカレーの『地下鉄サム』かも。創元推理文庫の巻末の目録からの記憶です。この作品とは全然違うようです。
メトロが地下鉄のことを知ったのはTVシリーズ『ウルトラセブン』(1967年)の第8話『狙われた街』の紹介記事からです。地下に隠れて悪事を働くからメトロン星人となっていました。
メトロン星人はアパートに住んでたけど、だからといってアパルトマン星人とするわけにはいかなかったのでしょう。
始まります。
列車の主観ショットのタイトル。これは運転席からの主観ショットです。
駅です。
喋りまくる男が登場。どうやザジの出迎えのようです。この男はザジの叔父です。
列車が着いて走って近づくザジの母ですが抱きついたのは実は違う人でした。と思ったらそうでもなく叔父はどうでもよくて新しい男の方に行ったようです。で、ザジの母はその男と消えます。凄い母のキャラです。
叔父の友人が運転するタクシーに乗ろうとしたところ。
ザジはお目当ての地下鉄目がけてまっしぐらとなります。
残念ながら地下鉄はストライキ中でした。
で、タクシーで移動となります。
叔父とタクシー運転手のシャルルとザジ。喋りまくります。
地下を走っていないけど地下鉄ということもある。とか色々とあります。
叔父の家です。
カフェの上の階を間借りしているようです。
美人の奥さんがいます。
夕食です。美人の奥さんが食事の支度をしています。
ザジは喋りまくります。先生になって生徒をしごくとザジ。変わった目標です。
家主のオヤジがうるさいことを言いにきます。
ファニーフェイスなサジの服装。小学生ぐらいの女の子です。
おかっぱ頭。
赤いセーター。
グレイのプリーツスカート。
白いソックス。
黒い靴。
街を歩けばすぐに知らない人から声をかけられます。
外出のザジ。
家主のオヤジが追いかけてきます。追っかけごっことなります。
この人は変質者というザジです。洒落にならないような。
地下鉄はまだストライキ中。
泣いてるザジに声をかける見知らぬ男。
出店の市見るザジと見知らぬ男。
ジーンズを買ってもらうザジ。
食事となるザジと見知らぬ男。
喋りまくるザジ。両親のことを話します。
どうやらザジの母は父を殺したらしい。だから新しい男に夢中なわけです。これはまた凄い設定です。
見知らぬ男と追いかけごっこをするザジ。
東京の中野ブロードウェイのようなとこも出てきます。
この辺はスラップスティック調となっています。
突然にシーン転換となります。
見知らぬ男は警官と名乗り叔父の家に乗り込んでいます。
美人の奥さんに一目ぼれの見知らぬ男。ペドロと名乗る。
エッフェル塔です。叔父とザジ。
塔の脚の根元からエレベーターで上ります。登り始めるとこまだ斜めなのでケーブルカーのような感じです。興味深い。
この辺は叔父が喋りまくる独演会となっています。
ザジはタクシー運転手のシャルルと階段でエッフェル塔を降ります。
観光バスの運転手フェドールが登場。
パープルのドレスの中年女性、ムアック未亡人が登場。
叔父が観光バスで去ってザジとムアック未亡人がクルマで追います。
街中ではシトロエンDSが走っています。歴代のフランスのクルマでどれが1番?となると私は同じシトロエン2CVではなくシトロエンDSが1番となります。
何かの稽古に遅れると叔父。よくわからん。
カフェのマドとタクシー運転手のシャルルと結婚することになります。
これはまた唐突な展開となっています。
モペットで移動の美人の奥さん。ザジの叔父の稽古先に向かっています。
モペットが走るとこはバイク好きの私にはいいシーンでした。
食事会となります。
何だかわからん騒ぎのスラップスティック大会となります。
地下鉄はどうしたと突っ込みたくなってきたとこです。
ここを脱出した一行は地下鉄構内に入ります。
エスカレーターが動き始めます。ストライキは解除となったようです。
美人の奥さんと一緒のザジ。
地下鉄に乗っています。ですが肝心のザジは寝ています。
お楽しみにしていたのにとアイロニーがあります。
エピローグ。
駅です。母と合流するザジ。
エンドとなります。
列車の主観ショットの後タイトル。今度は後方からの主観ショットになっています。洒落ています。
全編歩き回ったり喋りまくったりしているだけです。
そんなわけで何だかよくわからんがよい作品でした。
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