『愛されちゃってマフィア』(1988年)
この作品はジョナサン・デミ監督でミシェル・ファイファー主演のロマンティック・コメディです。
この邦題はイマイチですがまるっきり見当違いでもないようです。多分上手い邦題が思いつかなくレンタルビデオの棚や、映画索引の先頭にくるようにどうしても「愛」が使いたかったのでしょう。ですが、この邦題のせいで今迄見る気がしなかったのも事実です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1988年 オライオン アメリカ作品
原題◆Married to the Mob
プロット 三角関係の話?のようです。
スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて。画質よいです。
音楽 タイトルの歌はローズマリー・クルーニー。
キャスト
ミシェル・ファイファー→未亡人になるアンジェラ
ディーン・ストックウェル→マフィアの大物トニー=ザ・タイガー
マシュー・モディン→FBI捜査官マイク
アレック・ボールドウィン→アンジェラの亭主フランク。すぐに死にます。
マーセデス・ルール→トニーの怖い女房のコニー
オリバー・プラット→FBI捜査官マイクの相棒
ジョナサン・デミ監督の演出はよいと思います。
歌の使い方がうまいですね。タイミングよく歌が流れます。
脚本がよく出来ているように思えます。人の出入りやヒロインの心境の変化の描写が上手い。
ミマーセデス・ルールに乱入された後シェル・ファイファーがマシュー・モディンといい仲になるとこのシェル・ファイファーの心境の描写が上手いです。
後タイトルには未使用カットが流れてました。もったいない。かといって103分で収まっているのが130分になってしまったら長すぎて見る気がしなくなりますが。
ミシェル・ファイファーはコスプレでなく普通の服装で歩いてても顔だけでそのまんまキャットウーマンに見えます。きつめのメイクがまた猫そのものです。これはいいです。この作品の後半に豹柄のドレスを着せたくなるのが納得出来ます。
職を捜してペロペロチキンの変態オーナーの面接から裸足で逃げてきたようです。これもいい。
自分からマシュー・モディンに「髪形を変えた」と言うとこがいい。自分から「足をもんで」というのがいい。ミシェル・ファイファーの魅力全開でいいです。
マシュー・モディン捜査官は分かりやすい変装の図にその変装を見破られるシーンは視覚的で凝っていました。
アレック・ボールドウィンは愛人に会いに行って黒々とした胸毛をむき出しで黒のビキニパンツに黒の靴下だけ身に付けて死に至ります。間が抜けてていいです。これは目一杯恥ずかしい、アレック・ボールドウィンの暗い過去なのかもしれません。
ディーン・ストックウェル妙にカッコいい。
少し見ていてディーン・ストックウェルはお間抜けなだけかと思ったら刺客に襲撃された時の対処がカッコいいこと。まるで『ミラーズ・クロッシング』(90年)のアルバート・フィニーのようだと思ったら製作は『愛されちゃってマフィア』の方が先なんですね。
これは怖いマーセデス・ルールが女房でよく浮気が出来ますなと感心します。
その怖い女房マーセデス・ルールは思いきりカリカチュアした悪妻演技で決めてくれます。
ミシェル・ファイファーは猫そっくりでマシュー・モディンは痩せた犬みたいですがそれぞれ飼ってるのはミシェル・ファイファーは犬、マシュー・モディンは猫を飼っていました。本人とは逆なのがいい。
狙撃に使ってる銃はボルトアクションでした。自動小銃でないとこがいい。ボルトアクションと連射はきかないけど自動小銃より命中精度がいいとなっています。
そんなわけでこれは御機嫌な出来のロマンティックコメディな作品でした。私は同じ監督作品でも『羊たちの沈黙』(91年)より『サムシング・ワイルド』(86年)の方が好みなのでこうなりました。
で、スカイパーフェクTVのスターチャネルは3チャンネルあり、ロマンティック・コメディの『愛されちゃってマフィア』と猟奇サスペンスの『羊たちの沈黙』を同時放映してたりします。私は『愛されちゃってマフィア』の方が好きだな。
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