『街角桃色の店』(1940年)
この作品はエルンスト・ルビッチ監督でジェームズ・スチュアート、マーガレット・サラヴァン主演のロマンティック・コメディです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1940年 エルンスト・ルビッチ・プロ/MGM アメリカ作品
原題◆The Shop Around the Corner
DVDにて。画質はまあまあ。
プロット 文通していた相手は意外な人だったという話しのようです。
音楽 ウェナー・R・ヘイマン
キャスト
ジェームズ・スチュアート→店員のクラリク
マーガレット・サラヴァン→新しい店員のクララ・ノヴァック
フランク・モーガン→社長のマトチェック
ウィリアム・トレーシー→配達係 ボーイのペピ
フェリックス・ブレサート→店員で年配のピロヴィッチ
ジョセフ・シルドクラウト→店員で若い男のヴァダシュ
イネズ・コートニー→店員のイローナ
サラ・ハーデン→店員のフローラ
エルンスト・ルビッチ監督の演出はよいと思います。
全編セットとなっています。
無駄なシーンは全くありません。ランニングタイムの短いこと。
前説があります。
ハンガリーのブタペストが舞台です。
店の前に数人集まって雑談しています。
社長が来て鍵を開けて店内に入ります。どうやらこの店の従業員達のようです。
何の店かというと贈答品販売業らしい。
マーガレット・サラヴァン扮する女性の客クララ・ノヴァックが来ます。ジェームズ・スチュアート扮する店員のクラリクが接客します。実は就職活動でしたとオチが付きます。
商品のシガレットケースのことで会話があります。
クリスマスです。
クララ・ノヴァックは店員になっています。
先輩店員ピロヴィッチとクラリクの会話。顔も知らない文通の相手と8:30に会うのが楽しみのクラリク。
そんなことから成り行きで社長のマトチェックと口論して辞めるとクラリクです。
残業で店のクリスマスの飾り付けとなります。
結局、辞めることになるクラリク。文通の相手とのデートは中止となり別れの挨拶ととなります
突然の社長命令で店の飾り付けは中止となります。
皆が帰った後、男がやって来て社長に何かの報告となります。
どうやら社長夫人の素行調査のようです。相手はここの店員で若い男のヴァダシュと判明します。失意の社長です。
ボーイが店に戻ってきて社長の自殺を止めます。
そこまで思い詰めていたのか。社長を病院送りとなります。
カフェの外にて。
先輩店員ピロヴィッチとクラリクがいます。デート相手がどんなのかと確認となります。ピロヴィッチが言うにはクララ・ノヴァックに似ているとのことです。
クラリクはカフェに入りクララと話します。
この2人は6ヶ月間ケンカの日々とのことです。
ここでクラリクは文通の相手がクララは知ります。クララは知りません。
この設定だと下手に演出すると後味が悪くなりそうですが巨匠なのでそんな心配は必要ありません。
話し込むクラリクとクララですがまた口論となります。
ロマンティック・コメディのルーティンな展開となっています。
入院中のマトチェックにクラリクが見舞いに来ます。
誤解が解けて店に復帰することになります。今度は出世してマネージャーとしてです。
店にて。
ボーイから店員に出世したペピーが社長の自殺した件をバラします。
クラリクは問題の若い男ヴァダシュと話し込むが結局放り出します。
病気で休んでたクララですが店に出てきてクラリクがマネージャーに昇格したことを知って倒れます。
これはロマンティック・コメディならではのいいシーンです。
クララを見舞うクラリク。
また口論となります。そんなとこに手紙が来ます。
たちまち元気になるクララです。ロマンティック・コメディの好きなシーンです。
クリスマスです。
お勧め売り出し商品がシガレットケースから財布になる図があります。
店は大繁盛の図となります。
閉店後のロッカーでのクラリクとクララ。
商品売り場に移り出かけてデートまで行かずにエンドとなります。
何とか後味が悪くならないようにつじつまを合わせたようです。かなりクラリクを演じている、さわやか過ぎてボーイスカウトのようだとよく言われているジェームズ・スチュアートの個性に助けられています。
ヒロインのマーガレット・サラヴァンはこの作品でしか見たことがありません。まあまあ無難にこなしていました。
そんなわけで予定調和なロマンティック・コメディのよい作品でした。
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