『生活の設計』(1933年)
この作品はエルンスト・ルビッチ監督で豪華キャストのロマンティック・コメディです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1933年 エルンスト・ルビッチ・プロ/パラマウント アメリカ作品
ランニング・タイム◆91分
原題◆Design for Living
プロット◆変則な3人の関係を続ける話しのようです。
音楽◆John Leipold(uncredited)
スカイパーフェクTV310衛星劇場にて。画質は結構よいです。
キャスト
ゲーリー・クーパー→画家のジョージ・カーチス
フレドリック・マーチ→劇作家のトム・チェンバース
ミリアム・ホプキンス→広告デザイナーのジルダ・ファレル
エドワード・エベレット・ホートン→広告代理店のマックス・プランケット
エルンスト・ルビッチ監督の演出はよいと思います。
ノエル・カワードの舞台劇からで、脚本はベン・ヘクトです。
これはまたキャストに負けない豪華なスタッフとなっています。
始まったとこではこれはフランス語なのかと思ったけど途中からは英語でした。妙なギミックを使っているようです。
プロローグ。
リベ駅 列車にて。
男2人が寝ているとこに女性が入ってきます。
寝てる男2人がゲーリー・クーパーとフレドリック・マーチです。
やって来た女性はミリアム・ホプキンス扮する広告デザイナーのジルダ・ファレル。
寝ている男2人をスケッチするジルダ。
ジルダも寝ます。男と同じように脚を向かい座席にかけています。
ようやく起きたとこでジルダのスケッチを見る男2人。
下着姿のナポレオン。寝顔の男2人。
目を覚ましたジルダと会話となります。
村人のために裸で馬に乗ったゴタイヴァ夫人の話が出ます。スケッチからこの時代には自転車はなかったとか話しが弾みます。
パリに着きます。
マックス・プランケット広告代理店にて。
エドワード・エベレット・ホートン扮する広告代理店のマックス・プランケットが登場。K&M下着会社の宣伝の仕事をしています。。
アパートにて。
タイプを打つフレドリック・マーチ扮する売れない劇作家のトム・チェンバース。
実演しながらタイプを打っています。
マックス・プランケットが来ます。列車で知りあったのジルダに関してのこと。ジルダの保護者といったとこです。
プランケットのセリフをそのまま自分の脚本に転用している劇作家のトムです。
ジルダのアパートにて。
キスをしているジョージとジルダ。突然にこの2人の仲が進行しています。これも省略なのか?
プランケットをライバルと思っているジョージです。
ジョージの帰りがけにプランケットが来ます。
アパートの階段に座り込んで話しとなります。
ジルダのアパートで話し込むプランケット。
恋をするとどうなるのか具体的に話しをするジルダです。ここはなかなかよいシーンです。
アパートにて。ジョージとトムの共同らしい。
舞台の脚本をタイプ中のトムです。ジョージが帰宅します。
話しのプランケットのセリフが出てくるトムです。当然気がつくジョージ。
ジョージもトムもジルダにほれたようです。
芸術のためにジルダを無視しようとなります。そんなとこにジルダら電話がかかってくる。明日、アパートに来ることになります。
芸術のためにジルダを無視しようということは、きれいに忘れてめかし込み部屋をきれいに掃除するジョージとトムです。こういうのは好きな展開です。
ジルダが来ます。男2人を帽子にたとえて、
古い麦わら帽子のようなジョージ。
繊細で洒落た帽子のようなトム。
と評しています。2人に気があるようなジルダです。
ソーセージを買いに行くジョージとトムです。何の象徴というかとわかりやすい。絵にもセリフにも出来ないけど。
ジルダは紳士協定でセックスは抜きと言ってます。で、ジョージとトムを働かせると称しています。
ヒロインに振り回される男2人といった感じです。
カフェにて。
トムの脚本を駄作と評するジルダ。
それでもその脚本の売り込みに行くジルダです。
アパートにて。
ジョージの尻をたたいて励ますジルダ。
そんなとこに脚本を採用されロンドンに行かなければとなったトムが帰宅します。
ロンドンには行かないとトム。
駅にて。
ロンドンに行くことになっているトムです。これはロマンティック・コメディのルーティンな描写です。それはやらないと言ってシーンが変わると、それをやっているという手法です。この手法は大好きです。
アパートにて。
ジョージとジルダ。
今夜は普通ではないとジョージ。映画でも見に行けと何故か『ターザン』が出てきます。何でターザン。意味深なのか?
この後は溶暗です。ということはそうなったようです。
ロンドンにて。
口述筆記のトム。どうやら舞台は成功しているようです。電報が届き。口述筆記の内容を変更するトム。どうやら悪い知らせらしい。
ジョージとジルダの仲はどうなった?と気になるトムです。
舞台の客席の反応を見るトム。
客席にプランケットを見つけます。
幕間にプランケットを捕まえてパリの様子を聞くトム。なかなかジルダの話題になりません。
パリです。
戻ったトムです。共同のアパートにジョージはいません。引っ越したとのこと。
新しいアパートに向かいます。
これが豪華なアパートです。ジョージにはメイドに秘書もいるらしい。
預けたタイプライターの手入れはやっていない。すぐに動かなくなってしまう当時のタイプライターは手入れが必須のようです。
秘書になっているジルダが出てきます。肖像画専門の画家で有名になっているらしいジョージです。
トムとジルダが口論となったとこで動かないはずのタイプライターのベルが鳴ってどうなった?溶暗となります。そうなったようです。
朝です。
トムとジルダは朝食となっています。
プランケットが来ます。帰ります。
予定とは違ってジョージが帰って来ます。
当然もめることになります。出て行くことになるトムとジルダ。トムとタイプライターを渡すジョージ。
荷物をまとめているはずのジルダが2人に置き手紙を残して消えます。
残されたジョージとトムは何で?とやけ酒を飲みまくります。
マックス・プランケット広告代理店にて。
ジルダを連れて帰国するらしいプランケット。
どうやら結婚したようです。ホテルでの結婚初日の夜。上手くいかなかったようです。どんな風にと興味深い。
プランケット邸にて。
プランケットの接待パーティです。
招待されていないジョージとトムが遅れて到着します。
寝室に入るジョージとトムです。ここで何をと想像をたくましています。
仕事の鬼のプランケットは接待しまくりでうんざりのジルダ。
ジョージとトムがパーティをかき回し、そんなこんなでジルダとプランケットと離婚となります。
エピローグ。
タクシー内にて。
ジルダを挟んでジョージとトム。また紳士協定にしましょうとなります。
これで終わりかいと感心しました。
エンドです。
ゲーリー・クーパーとフレドリック・マーチ。
並んで背が高いのはゲーリー・クーパーの方です。フレドリック・マーチが背が低いのではなくてクーパーが高過ぎるのです。確かクーパーは190cm=6フィート4インチぐらいのはずです。
2人ともやたらは脚を広げて座ってるシーンがあります。自然と股間に目が行ってしまいます。これはご婦人の観客へのサービスショットなのか?
ミリアム・ホプキンスはあまり見たことがなくこれといった印象がないけど、ここでは好演しています。当時としては画期的なキャラクターとなっています。
2人の男性とキスしているし、画面外ですが2人の男性と関係していることになっています。プランケットとはやっていないようですけど。
そんなわけで豪華なスタッフに豪華なキャストのよい作品でした。
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