『ファール・プレイ』(1978年)
この作品はコリン・ヒギンズ監督、ゴールディ・ホーン主演の巻き込まれサスペンス・コメディのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1978年 Miller-Milkis Productions/パラマウント アメリカ作品
ランニング・タイム◆116分
原題◆Foul Play
プロット◆暗殺事件に巻き込まれる話しのようです。
音楽◆チャールズ・フォックス◆歌がバニー・マニロー
パラマウント発売のDVDにて。
画質は普通によいです。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはワイド。タイトル部分は上下左右に少し黒味あり。本編は上下左右黒味無しのフルスクリーン。
DVD音声はドルビーデジタル5.1ch ちゃんと音楽はステレオになっています。
キャスト
ゴールディ・ホーン→バツイチのグロリア
チェビー・チェイス→カールソン警部補
ブライアン・デネヒー→ファーガソン刑事
バージェス・メレディス→管理人のヘネシー
ダドリー・ムーア→変態のスタンリー
マリリン・ソコル→図書館の同僚ステラ
ブルース・ソロモン→殺されたスコッティ
ユージーン・ロッシ→司教の双子の男
レイチェル・ロバーツ→メイドのデリア、実は・・
ドン・カルファ→顔に傷の男
ウィリアム・フランクファーザー→白色症のジャクソン
マーク・ローレンス→暗殺の主犯スティルスキン
チャック・マッカーン→映画館の支配人ハリー
ジャネット・ウッド→支配人の愛人シルビア
ビリー・バーティ→小人のマッキューン
以前TV放映での日本語吹替大幅カット版を見たことがありますがチェビー・チェイスが刑事役とは知りませんでした。全く忘れています。実質未見のようなものです。
コリン・ヒギンズ監督の演出はまあよいと思います。
全体的に少し無駄なシーンが多いような感じです。
伏線にもなっていないシーンがあり、かといってギャグではないようですし。単なる無駄なシーンなようです。
バラマウントDVD
著作権のアラート
メニュー画面
Paramount Pictures gulf+western
Miller-Milkis Productions
タイトル部分と本編がカットバックになっています。ですからタイトルが長い。
そのタイトル部分は黒枠になり、本編になると上下左右黒味無しのフルスクリーンに律義に切り替わります
始まったとこでLPレコードをかけたとこで司教らしき人物が殺されます。
アメリカ東海岸の都市S.F.が舞台のようです。
パーティがありキャラ紹介となります。ゴールディ・ホーン扮するヒロインのグロリアはバツイチのようです。
海岸の道路を走る黄色いワーゲン・ビートル・カブリオレが走ります。
エンジン音はちゃんとビートルの音になっています。
黄色いフォルクスワーゲン・ビートル・カブリオレのナンバーは562 CKK
グロリアはクルマの故障の男を拾います。スコッティと名乗ってる。
映画を見る約束をしてマルボロのタバコを預かります。タバコの箱にフィルムを入れてます。→このフィルムは結局伏線になってませんでした。
映画を見に行くグロリア。
2本立てで『Killers Walks Among Us』と『This Gun is Mine』と表示しているけどIMDbにはありません。これはタイトル名を少し変えているんだと思います。アラン・ラッドが出ているようですからフィルムノワールの組み合わせ?
→映画館のポスターにちゃんとアラン・ラッドの名前が出ていました。
遅れて映画館に来たスコッティはすでに大けがをしていて死に至ります。
グロリアは支配人に通報しますが戻ってくると死体は消えています。この辺は快調です。
アパートに戻ったグロリアは管理人と話しをします。
ヘビをペットしているアパートの管理人。ゴールディ・ホーンはヘビを直接持っていたりする。よく触れるなと感心する。
このヘビもあまり関係なかったりします。
図書館勤めのグロリアは閉館間際に白色症の男に襲われます。
バーに逃げ込みダドリー・ムーア扮するスタンリーを頼み込み、スタンリーのアパートまで行きます。スタンリーの部屋は色々な仕掛けがあります。要するに変態ということです。
ゴールディ・ホーンは最初にスタンリーのアパートに行った時にコートを脱いだらグリーンのニットでもうノーブラでした。素敵。
スタンリーはブルーフィルムを上映して双眼鏡で覗いてます。立派な変態です。
自分のアパートに戻るグロリア。今度は顔に傷の男に襲われます。
ここは編み物用の針で刺して警察に通報します。そこにある物を使うといい感じです。
で、チェビー・チェイス扮するカールソン警部補とブライアン・デネヒー扮するファーガソン刑事がやって来ます。
何かというとヤクをやっているのではと思われているグロリア。当時の風俗描写の一例なのかな。
グロリアは警察を呼んだのはいいけど、死体はないし言うことはあっちこっちに飛んでしっちゃかめっちゃかだし、それだからLSDをやっているのかと聞かれるわけです。
図書館の同僚のグロリアの知人はあなたの体が狙われているとそればっかりです。
で、用意がよくて、アラーム、対人スプレー、ブラスナックルを装備しています。危ないからとこれらのアイテムをグロリアにプレゼントしています。
で、これがちゃんと役に立ったりしている。
眠らされてあるアパートの一室に監禁されるグロリア。
うつぶせに気絶している俯瞰のシーンがHでいいです。図書館の同僚からもらったアラームとスプレーで見張りを昏倒させて脱出します。
降りる途中で老女2人に助けを求めるが無視されてダンプカーの荷台に飛び降りて逃亡します。この老女2人もわけわからん。
グロリアに気がつかないおばあさん2人は何のゲームをやってる?、どうやらクロスワードパズルみたい。
グロリアはぼろぼろの姿で警察へ行って自分のアパートに送ってもらいます。
ミルクを運ぶカールソン警部補とのシーンがあります。これは『断崖』(1941年)のパロディのようです。
グロリア一行が司教の話しを聞きに行ったすぐあとに、悪役のメンバーが勢ぞろいしています。こういうのは好きだな。
刑事の自宅がハウスボートです。
マジで家が浮いてます。そういえばこういうのがあるんです。
グロリアのアパートに小人がやってきます。
窓から落として撃退しますが、後になってこの小人の人は無関係な聖書売りとわかる。この作品は伏線より見てる人の目をそらすレッドへリングの描写ばかりなのです。なるぽど。
マクガフィンのタバコは結局偶然で暖炉で燃えてしまった。
ニセの電話でおびき出されてまた捕まりそうになって売春宿に逃げ込みます。
偶然に入った部屋には買いに来てる知り合いのスタンリーがいたので警察に電話をするように頼みます。
この騒動でグロリアは一味に捕まり、スタンリーは警察に捕まります。ダドリー・ムーアの「私は無実です」演技がいいです。巻き込まれ型コメディリリーフ役を立派にこなしています。
ここからのゴールディ・ホーンの衣装は背中の開いたパープルのドレス姿です。
この衣装でラストまで通しています。ノーブラです。素敵。
カールソン警部補は成り行きで同行することになった管理人のヘネシーと司教の邸宅に乗り込みます。
ここで管理人のヘネシー対黒幕のメイドとの空手アクションがあります。正直言ってあまり面白くない。もしかしてギャグなの?。
日本人老夫婦のタクシーを借りるシーンなんてアジア系をバカにしすぎで不快な描写です。
それにしてもタクシーの日本人老夫婦はミニチュアのアメリカ国旗を振っていたのか。これはマジで国辱物です。何故か小泉純一郎がプレスリーのモノマネをしてるのを思い出した。
暗殺現場はオペラ劇場となります。
オペラの指揮者は変態のスタンリーだったりします。全部偶然で遭遇していることになっています。運の悪い変態です。
珍妙な日本を舞台としているオペラが上演されています。これが結構長い。
オペラのシーンは長いと思っていたけど、カーアクションとカットバックになっていたんです。何故かカーアクションはあまり記憶に残らなかった。
カールソン警部補とグロリアはクルマを乗り継いでカーアクションしながらオペラ劇場へと向かいます。
リムジンに乗り換えたとこで後席にはJALのバッグを抱えた日本人老夫婦がいたりします。ちゃんと日本語を喋っていて出番も結構あります。ですがこれはTV放映の時はカットされたいたでしょう。
この作品は妙に日本ネタが多くて毎度の勘違い描写でうんざりします。日本のことを知らないのか?バカにしているのか?どっちなのでしょう。多分両方なんでしょうね。
ラストの舞台上のゴールディ・ホーンは素のままといった感じで演技していないように見えました。これはいいです。
あとから考えると一応『暗殺者の家』(1934年)、『知りすぎていた男』(1956年)のパターンになっていたわけです。気がつかなかった。
ゴールディ・ホーンは衣装を取っ換え引っ換えといそがしいものです。
しかもどの衣装でもノーブラでした。さすがにスターは細かいことは気にしないのかと感心します。
相手役のチェビー・チェイスは正直言って役不足のような感じです。
当時はコメディがこなせる俳優はいなかったの?
全体的な出来はまあまあ?ギャグは空振りでパロディも空振りで日本ネタはイマイチなのでマイナスポイントが3つ、これでスリーアウトチェンジでよい作品とまではいきません。
そんなわけでゴールディ・ホーンの魅力だけで持っているまあまあな作品でした。
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