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2005.08.14

『ゼロ・トレランス』(1999年)

この作品はスウェーデン製刑事アクションです。スウェーデンなので全ての映画は巨匠イングマル・ベルイマン監督の影響を受けててアクションの真っ最中に神の不在とか不倫がどうとかなるかと思えますがそんなことはありません。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1999年 ソネットフィルムズAB スウェーデン作品
原題◆Noll tolerans
スカイパーフェクTV312CSN1ムービーチャンネルにて。画質はよいです。
プロット 常習犯罪者と刑事が対決する話しのようです。
音楽 ベングト・ニルソン

キャスト
ヤコブ・エクルンド→ヨハン・ファルク刑事
ペーテル・アンダーセン→犯罪者のレオ・ガウト
マリー・リチャードソン→証人のヘレン・アンデルソン
ジャクリーン・ラメル→女性刑事のアンニャ
ハンナ・オルストランド→ヘレンの娘ニーナ
マリア・リンドストローム→証人で警官のアニカ・ステーン

アンドレス・ニルソン監督の演出はよいと思います。
タイトルは音楽とシンクロしているカット割りで、これは出来がよさそうと思わせます。このセンスはいいです。
銅像が象徴的に登場していますが何の銅像なのかがよくわからないので何の象徴なのかは不明です。最後に登場する銅像は天秤を持っているのでこれはバランスの象徴とわかりますが。
同僚の女性刑事や目撃者等でブロンドの女性が複数登場しますが見分けはつきました。

主人公のヨハン・ファルク刑事はクリスマスの夜に恋人と過ごして跡でボルボに乗って買物中に宝石店強盗と遭遇して銃撃戦となります。ここはカーアクションもあってかなりの迫力のあるよいシーンでした。
それにしても銃撃戦でも棒立ちのスウェーデン人は伏せるということを知らないのかと思わせます。銃撃戦なんか全くない国の日本人には言われたくないと反論されそうですけど。
2人組の強盗のうち1人を射殺しますがもう1人には逃げられます。逃げたのは犯罪常習者のレオ・ガウトという男です。

現場からの逃げて情報を仕入れた犯罪常習者ガウトは目撃者のヘレンのアパートに向かいます。玄関ドアの覗き穴を逆から見ることができるスコープとピッキングで侵入します。実は色々とあってこれはフェイクな描写でした。悪くはないです。
ガウトはムショに入ったことがないとのことです。このようにこまめに目撃者を処理してインチキ弁護士を雇って対処しているからのようです。

次の日には警察の取り調べを受ける犯罪常習者ガウトは弁護士を付けて面通しも切り抜けてさっさと釈放となってしまいます。
警察側は事件から6-7時間で目撃者を知ることは普通では出来ないので警察内にスパイがいることだと推測します。

ファルク刑事はガウトの自宅に行って必ず逮捕してやると意気込みますが、逆にはめられて暴行罪で告訴されてしまいます。
あっという間に裁判となりファルク刑事の旗色は悪くなります。ムショに入れられたら命を狙われることになってしまうことになっている。

そんなわけで自分で無実を証明すると裁判所から逃亡するファルク刑事。クルマを手に入れます。青いトヨタ・セリカです。
警察無線の受信機を買います。ATMで銀行預金を下ろしてカードの借り入れを目一杯して現金を調達します。
犯罪常習者ガウトの方は早くファルク刑事をかたづけようと50000クローネの賞金を懸けると暗黒街に噂を流します。

ガウトの自宅に行った時にガウト以外にブロンドの女性がいたはずなのでその人を捜すファルク刑事。数人をピックアップして最初のアニカ・ステーンの元へ向かいます。証人の警官のアニカは無関係でした。ここでのフェイクを入れているサスペンス描写はよかったです。

次の証人のアンナ=カリーナの元に向かうファルク刑事。
ガウトの方もスパイから情報を得てアンナ=カリーナの元へ向かいます。
アンナ=カリーナの勤めている会社へ来たファルク刑事ですが意外な人と再会することになります。そういう巡り合わせなのかとなります。まあいいでしょう。

アイスホッケー会場にて。目撃者の老人ヨセファソンと合うファルク刑事。ハッタリをかまして証言させることにします。
ここで賞金目当てのチンピラ達に絡まれているとこを警察に捕まりますが逃がされます。これは見ててそうなるなと思っててその通りになりました。

クライマックスはヘレンのアパートでの銃撃戦です。
アメリカ映画に比べれば当然派手ではないです。それなりに見せてくれます。
ラストシーンも何だかハッキリしないような。これがスウェーデンのスタイルなのですか。

主人公のファルク刑事を演じている俳優は何となくジャン=マイケル・ビンセントに似ています。スウェーデンではトップスターなのかな。よくわからん。
ファルク刑事の恋人が同僚の女性刑事なのか目撃者のヘレンなのかはハッキリしないのはマイナスです。映画には重要なとこなのでここはちゃんと描写して欲しかった。

ヘレンを演じる女優さんは少し演技過剰のような。
同僚の女性刑事を演じる女優さんの方がよかった。

ヘレンは黄色いトヨタのヴィッツに乗っています。ファルク刑事はセリカですしトヨタのクルマが目につきます。


そんなわけでスウェーデンスタイルのアクションのまあまあなな作品でした。

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