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2005.08.27

『ウェルカム!ヘヴン』(2001年)

この作品はヴィクトリア・アブリルとペネロペ・クルス、ダブル主演のファンタジー・ドラマです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

2001年 フラメンコ・フィルムズ/トルナソル・フィルムズ他色々 スペイン=イタリア=フランス=メキシコ作品
原題◆Sin noticias de Dios
スカイパーフェクTV312ムービープラスにて。画質はよいです。
プロット 天国は地獄の工作員が地上で悪戦苦闘する話のようです。
音楽 ベルナルド・ボネッツィ

キャスト
ヴィクトリア・アブリル Victoria Abril→天国のロラ・ネバド
ペネロペ・クルス Penelope Cruz→地獄のカルメン・ラモス
デミアン・ビチル Demian Bichir→ボクサーのマニ
ファニー・アルダン Fanny Ardant→天国のボス マリーナ・ダンジェロ
ガエル・ガルシア・ベルナル Gael Garcia Bernal→地獄のボス ジャック・ダヴェンポート
フアン・エチャノヴェ Juan Echanove→スーパーの経営者
エミリオ・グティエレス・カバ Emilio Gutierrez Caba→警視
クリスティナ・マルコス Cristina Marcos→女性警官
スペイン語は読めないでコピペです。

アグスティン・ディアス・ヤネス監督の演出はよいと思います。
メキシコの監督なのですか。初めて見ます。

いきなり主演のスター女優2人が登場。神談義をしつつマスクを被り強盗にかかります。どうやら勤め先のスーパーマーケットに入ってるようです。
タイトルとなります。
これが凝りまくり。最初は左ペネロペ・クルス-右ヴィクトリア・アブリルの1枚で表示されてタイトルの終わりにまた出て今度は左ヴィクトリア・アブリル-右ペネロペ・クルスの1枚で表示になっています。同格のスター女優2人に大変気を使ってるようです。
タイトル途中に、地上はスペイン語、地獄は英語、天国はフランス語、の設定ですと出ています。

モノクロのパリです。天国らしい。
ファニー・アルダン扮する天国のボス マリーナ・ダンジェロが会議をしています。
シーンは変わりヴィクトリア・アブリル扮するロラの歌となります。ヴィクトリア・アブリルはホントに歌っているの?声はよく似ています。吹き替えなのかな?わからん。
ロラと話しをするマリーナ。地上に行くことになります。

地獄です。赤っぽい画調となっています。
ガエル・ガルシア・ベルナル扮する地獄のボス ジャック・ダヴェンポートが登場。
天国から地上に工作員を送り込んだと感づいています。こちらも工作員を送ろうとなります。

地上です。マニのアパートにて。
自殺しようとするデミアン・ビチル扮するボクサーのマニ。
ロラが会いに来ます。というか戻ってきたことになっています。

地獄の食堂にて。
ペネロペ・クルス扮するカルメンが登場。ウエイトレスでこき使われています。
そんなとこを工作員へとスカウトされます。

地上です。マニのアパートにて。
ボクサーのマニにカルメンが会いに来ます。久し振りの再会ということになっています。
男女のコンビがやってきます。どうやら借金取りらしい。それでも警察を名乗っています。
ボクサー復帰にマニをその気にさせるカルメン。

TVでマーティン・スコセッシ監督の『グッド・フェローズ』(90年)を見るカルメン。これは伏線なの?
母に手紙を書くボクサーのマニ。

カンフー・ファイティングの歌に合わせて踊るカルメン。
これはいいシーンですが伏線ではないようです。

天国のマリーナに相談するロラ。
マニの魂が天国に来れば破算しなくて済むとなっています。
ここでまた1曲歌います。

マニのアパートにて。
母への手紙を読むカルメン。地獄側にはまずい状態らしい。

地獄側と打ち合わせのカルメン。
経理担当フィパウスカスやナンシー等から2週間以内に仕事を済ませろと期限が切られます。

結局母への手紙を投函しないマニ。
こまった状態のロラです。

出かけて地獄のボスと会うカルメン。
地獄ではクーデターの動きがあるとのことで、マニの魂を天国へとやるのが必要とだと言われるカルメン。状況が変わったということです。
ちゃんとした打ち合わせが必要だと地獄のボス。

マニのアパートにて。
地獄のボス ジャックとカルメン、天国のボス マリーナとロラ。そろって打ち合わせとなります。そんなとこに借金取りのコンビがまたやってきます。
成り行きで地獄と天国のボスを殴る借金取りの女です。そんなことをしたらそれこそ地獄に落ちます。

マニはボクサーに復帰するとなります。
こまるロラとカルメン。これでは天国に行けなくなる可能性が強くなります。
試合となります。自らダウンしてしまうマニ。病院送りとなります。

カネを手に入れる方法を思いつくロラ。一応天国のボスと相談もします。止めません。
ハンドガンの扱いの練習をするロラとカルメン。さすがにカルメンは扱い慣れているようです。
で、プロローグに戻りマスクをしてスーパーマーケットの現金強奪の仕事にかかるロラとカルメン。
かなり危なっかしいので、このシーンは夢オチなのではと思ってしまった。
拘束のやり方です結束バンドで手を縛ることも出来るようです。これは絶対に外せません。

売り場まで逃げてきたとこで以前の同僚と話すロラとカルメン。
強盗をやったといってもあまり驚かず、天使とわかると妙に協力的な周りの人達です。
ロラは撃たれますが、そんなこんなでようやくアパートに戻って来たロラとカルメンですが、マニが借金取り側に寝返ったとなります。
ですか気が変わりロラとカルメンを逃がすマニ。このような劇的な変心の設定で印象に残るのがTVシリーズ『ウルトラセブン』(67年)の第29話『ひとりぼっちの地球人』です。いままで映画も含めて色々と見ていますが日本の作品ではこれが最高です。

天国か地獄かを決定する法廷ではラテン語となっているようです。
マニは天国に行けるようです。

地下鉄で別れるロラとカルメン。
カルメンがロラにブレスレットをプレゼントします。ですがこれを盗品とされてロラが御用となります。
カルメンの方は強奪したカネが偽札だったのでやはり御用となります。この落ちはどこかで見たような。→『五本の指』(52年)か?
2人一緒でムショ暮らしとのオチになります。

後タイトルでは各人のその後を説明されます。
これはよくあるパターンです。


2人の主演女優ヴィクトリア・アブリルとペネロペ・クルスの出来は甲乙つけ難い出来となっていいます。というより同じくらいになるように演出されているのでしょう。スター共演は気を使います。
地獄のボス ジャック・ダヴェンポートを演じる若手注目俳優のガエル・ガルシア・ベルナルは初めて見ます。随分と若いボスだなと思います。それでも見た感じ何とか対照的キャラを演じるファニー・アルダンと釣り合いが取れているようです。たいしたものです。


アクションかと思ったらドラマのようです。設定は変わっているけど。そんなわけで女優さん2人でもっているよい作品でした。
スペイン映画って結構好きだったりします。何といってもどの女優さんもきれいで非常によろしい。


スター共演作といえば森一生監督の本『森一生映画旅』から傑作なエピソードがあります。
嵐寛寿郎と片岡知恵蔵のスター共演作を撮ったが、ライバル意識が強過ぎて互いに近づかないので共演シーンが撮れない。一緒に映っているシーンがない共演作となったらしい。
で、互いのマネージャーがラッシュフィルムをストップウォッチ片手に見てて、こっちの方が何秒多いとやっていたそうです。
こんな状態でも何とか撮ったそうです。出来がいいわけがないでしょう。
かようにスター共演作とは難しいのです。

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