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2005.08.02

『殺しの分け前 ポイント・ブランク』

この作品はジョン・ブアマン監督、リー・マービン、アンジー・ディキンソン主演のハードボイルド・アクションのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1967年 Judd Bernard - Irwin Winkler production/MGM アメリカ作品
ランニング・タイム◆92分
原題◆Point Blank
プロット◆93000ドルを取り返す話しのようです。
音楽◆ジョニー・マンデル

キャスト
リー・マービン→凄腕の男ウォーカー
シャロン・アッカー→ウォーカーの奥さんリン
アンジー・ディキンソン→リンの妹クリス
ジョン・バーノン→裏切り者マル・リース
キーナン・ウィン→対抗組織のヨスト
マイケル・ストロング→ビッグ・ジョン・ステグマン
ロイド・ボックナー→組織のカーター
キャロル・オコーナー→組織のブルースター
ジェームズ・シッキング→狙撃手の男
サンドラ・ワーナー→クラブの知りあいサンディ

ジョン・ブアマン監督の演出はよいと思います。
全体的にフラッシュバックを効果的に使う演出がいいんです。

プロローグではアルカトラズ島での裏切りのシーンからタイトルとなります。
いきなり撃たれるリー・マービン扮するウォーカー。ここでフラッシュバックが使われます。この後にもたびたびフラッシュバックが使用されていて夢を見ているような感じになっています。何だかシーンがつながっていないようなとこもあったような。

ウォーカーは93000ドルの手がかりを求めてクルマ屋のマイケル・ストロング扮するクルマ屋ステグマンを尋ねてクルマの試乗をしながら締め上げます。
このクルマが電動三角窓や電動幌がある高級車です。キャデラックのようです。違うかな。試乗した後にはスクラップになっていました。

手がかりを求めてアンジー・ディキンソン扮する奥さんの妹のクリスを尋ねてクラブに行きます。1960年代のサイケなクラブでした。当時の雰囲気がよく表われています。

警戒が厳しい裏切り者のジョン・バーノン扮するマル・リースのペントハウスに忍び込むために向かいのアパートに押し込むウォーカー。そこにはゲイのカップルがいたりします。

で、マル・リースを片づけた後のウォーカーは9300ドルを渡すということでL.A.名物のコンクリート張りの水路に行きます。ここで相手の裏をかいて狙撃を受けずに反対に組織のカーターとステグマンが撃たれるように仕向けます。ウォーカーの凄腕ぶりがわかる白眉なシーンです。出てきた奴を予定通りに撃てばいいんだろうといった感じの狙撃手が非常によろしい。

ウォーカーはまだ93000ドルを返さない組織のブルースターを待ち伏せるために豪華な家に入り込みます。1960年代のハイテクが満載の家です。今見ると結構古びているのが何となく悲しい。
組織のブルースターは自家用機でやってきます。プライベート・ジェットではなくまだレシプロエンジンのプロペラ機の時代のようです。

ラストにはアルカトラズ島に戻り緊張感のあるシークエンスとなります。ここも余韻を残す終わり方でいいです。

キャストで、
リー・マービンは『殺人者たち』(1964年)の殺し屋と並ぶハマリ役だと思えます。
アンジー・ディキンソンは黄色い服が似合います。そういえばこの人も『殺人者たち』(1964年)にも出ていました。

その他のキャストも豪華です。
クレジットではジョン・バーノン初出演となっていますがIMDbではこれ以前にも出演作が多数あります。ジョン・バーノンは『ダーティハリー』(1971年)での傲慢で無能で俗物の市長役が印象に残っています。
マイケル・ストロングは確か強盗ジョセフ・ワイズマンの相棒役で『探偵物語』(1951年)に出ていたはずです。で、今回確認したところそうでした。「イエース」と言うセリフ回しが同じでした。何となくユーモアがあります。
キーナン・ウィンは『博士の異常な愛情』(1964年)の英国空軍のピーター・セラーズになかなか電話をかけさせない疑り深いアメリカ軍大佐の役が印象的です。

組織のことなどお構いなしに金の返済を求めて行動する主人公。
森一生監督、市川雷蔵、佐藤友美主演の『ある殺し屋の鍵』(1967年)も同じキャラクターでした。同じ年に全く同じようなキャラクターが出る作品が出来るというのも面白いものです。キャラクターは同じでも描写は違うからパクリではなさそうですけど。


ワーナー発売のBlu-rayにて。
画質は非常によいです。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはワイド。上下に黒味あり。
音声はDTS-HD MSTR Mono
音声解説のインタビュアーはスティーブン・ソダーバーグ監督です。
なるほどスティーブン・ソダーバーグ監督作品でのフラッシュバック多用はここからなのかと納得する。

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著作権のアラート。わざわざ2回出てる。
ワーナー・ホームビデオにタイトル
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メニュー画面


Metro-Goldwyn-Mayer (MGM)のタイトル
タイトル
Metro-Goldwyn-Mayer (MGM) (presents)
Judd Bernard - Irwin Winkler production

いきなり銃声とともにシンクロして
Lee Marvin
Point Blank
と、出る。このセンスは素晴らしい。
そんな感じでフラッシュバックであっちに行ったりこっちに行ったりしてます。
これは凄い。シーンがバンバン飛びます。何が何だかわからん。

アルカトラズでの取引にて。
取引を急襲したマル・リースは撃たなくてもいいのに撃ってる。
そんなわけで面食らってるウォーカー。

リンと一緒のウォーカー。
マル・リースが来てリンを呼ぶ。それからウォーカーを撃つ。

Point Blank
co - staring
Angie Dickinson
Keenan Wynn
Carroll O'Connor

負傷したウォーカー泳いで脱出する。
シーンは飛んで観光船に乗ってるウォーカー。ヨストがコンタクトしてくる。

地下道を歩くウォーカー。
自宅のリンには足音が聞こえてる。

ウォーカーは黒っぽいステーションワゴンで偵察してる。
→ 1967 Dodge Coronet Station Wagon

いきなりリンの自宅に踏み込むウォーカー。
ベッドに向けて44マグナムを撃ちまくる。
→ Smith & Wesson Model 29 with a 4" barrel
それで捨てられたリンにマル・リースから月の始めに1000ドル届くとのこと。
フラッシュバックでなれ初めのシーンになります。リンとウォーカーとマル・リース。

一眠りしてるウォーカー。
悪夢を見ています。起きます。
寝室に行くとリンは薬を飲んで死亡している。これは大変。
ヨストか屋上で待ってるシーンが入ったりする。

寝室から出て戻るウォーカー。
寝室は片づけられていて白い猫がいます。時間が飛んでます。
風呂桶には割れた香水のビンで一杯。混じった色がサイケで凄い。

そんなとこに1000ドルを配達に若い男が来ます。
ドアを開けたとこで白い猫が出ていったりする。
若い男を締め上げるウォーカー。ビッグ・ジョンの名前が出る。

中古車屋にて。ビッグ・ジョン・ステグマンの店です。
ステグマンを演じるマイケル・ストロングは妙に愛想がいい。
ここに来るウォーカー。試乗します。
若い女性が見ているクルマはシボレー・コルベット
→ 1963 Chevrolet Corvette Convertible C2
ウォーカーが試乗するのは白いコンバーティブル。
三角窓もルーフも電動のコンバーティブルです。
→ 1967 Imperial Crown Convertible [CY1-M-27]

試乗していきなり高架下に入るウォーカー。
クルマをズタボロにしてステグマンから情報をとります。
クラブ ムービーハウスと話すステグマン。
クルマを高架道路に支柱にぶつけてるけど、さすがにこれはセットです。そりゃそうだ。

墓場にて。
1939 - 1967 リン・ウォーカー
ここに来てるウォーカー。
で、墓穴を掘るのに専用のパワーショベルを使ってます。
→ Ford 2000

中古車にて。
ステグマンとマル・リース。
ウォーカーには偽情報を話したとステグマン。
マル・リースは早くウォーカーを探して片づけろと命じてる。

クラブ ムービーハウスにて。
ここに来ているウォーカー。偽情報なので待ち伏せがあるはず。
知り合いのウエイトレス サンディからリンの妹クリスの住所を聞く。
それで舞台を通って裏口から脱出しようとするウォーカーですが2人相手に格闘アクションになってます。
何とか片づけるウォーカー。

クリスの自宅にて。
ここに忍び込むウォーカー。
クリスは寝てます。起こすウォーカー。リンが死んだと伝える。
そんなこんなでクリスはウォーカーを手伝うみたい。

ビルにて。
マル・リースとステグマンが来ています。
上司のカーターと面会するマル・リース。色々と相談してる。

マル・リースのペントハウス付近にて。
クルマで偵察をしてるウォーカーとクリス。黒っぽいステーションワゴン。
→ 1967 Dodge Coronet Station Wagon 最初に出ていたの同じクルマです。
クリスですが黄色いワンピースが素敵です。

昼から夜になります。ペントハウスに侵入するシーン。
まずクリスが正面から入る。
ウォーカーは向かいのアパートのゲイ2人に警察に偽の通報をさせる。
パトカーが来ます。この騒ぎの紛れてウォーカーはエレベーターに乗る。

クリスはマル・リースと会ってます。
電動カーテンを引いてと言いつつガラス戸のロックを外してる。
これでウォーカーが外から入れます。
今回見てそうなっていたのかとようやくわかった。

クリスとマル・リースがいいところにウォーカーが入る。
部屋の奥でアンジー・ディキンソンがワンピースを着るシーンではおっぱいが見えてます。初めて気が付いた。

フェアファックス、ブルースター、カーター、3人の名前を挙げるマル・リース。
ここで trust me のフラッシュバックが入ったりします。
そんなこんなでマル・リースは素っ裸で屋上から落ちて死に至る。
ここはウォーカーが投げたわけではなく偶然にそうなっています。初めて気が付いた。

下の現場にはヨストがいたりします。これも初めて気が付いた。
何喰わぬ顔をしてるヨスト。いいじゃん。

クリスはあなたは亡霊よ、サヨナラと去る。
公衆電話を使うウォーカー。そんなとこにヨストが現われる。

どこかのパーティにて。
無理やりカーターにコンタクトするウォーカー。
93000ドルの話しをするウォーカー。そんなことは知らないと主張するカーターですが押されっ放し。12時間後に放水路で払うことになる。

オフィスにて。
手下達の前でオレは恥をかかされたと激怒してるカーター。
ステグマンが余計なことを言ってカネの支払い役をやらされる。
カーターはカネで片づくなら払うと言ってる。

ここでウォーカーは裏をかいてカーターを連れ出す。

放水路にて。
クルマで来たステグマン。黒い普通のクルマです。
→ 1966 Dodge Charger
この放水路は映画によく出てきます。私は見た中で1番古いのは『放射能X』(1954年)です。

ここのシーンが凄い。
待ってるステグマン。
カーターを連れてきたウォーカー。カーターを押し出す。
必死で制止してるカーターは狙撃されて退場となる。
ステグマンも逃げようと土手を登るが撃たれてズリズリと落ちてくる。

橋の上にて。
淡々と撃って引き上げる狙撃手。クルマは故障中を装っていました。
→ 1967 Plymouth Belvedere Four-Door Sedan
この狙撃者がいい。淡々としてるのがいいんです。

カネの包みですが中身は紙でした。
包みを軽く蹴って放水路に流すウォーカー。

豪邸にて。
カーターから奪った手帳をヨストに渡してるウォーカー。
何故か空薬莢も渡してる。
ここはブルースターの屋敷とのこと。

夜の街をクルマで移動してるウォーカー。

クリスの自宅に付きます。
クリスの自宅は組織に家捜しされてひどい状態になってます。
ウォーカーとクリス。赤いワンピースのクリス。

ダイナーにて。
食事をしてるウォーカーとクリス。
ウィンドウ外には赤いバイクが見えてます。
→ 不明

ブルースターの屋敷にて。
ここに来ているクリス。ウォーカーがいて中に入れる。
口論になって思い切りウォーカーを叩くクリス。しかし自分だけ疲れてへたり込む。
TVを見ているウォーカー。しかし台所が騒がしい。頭に来たクリスが何かやってる。
台所では電動ミキサー等が全部作動してる。止めてるウォーカー。
今度は音楽が大音量で鳴ってる。止めてるウォーカー。
いきなりビリヤードのキューで殴打されるウォーカー。
昏倒する。クリスの上に倒れ込むウォーカー。
シーンが飛んでベッドでセックスになってるウォーカーとクリス。

ここでもフラッシュバックが入ってます。というよりウォーカーの夢みたい。
リンとクリスが入れ替わる。ウォーカーとマル・リースが入れ替わる。。
アルカトラズで撃たれるウォーカー。
そんな感じで結構凄い。
この突然フラッシュバックの手法はヌーベルバーグが流行らせたらしい。
1960年代から1970年代前半までハリウッドでもよく使われていました。

飛行場にて。
プライベートレシプロ機が到着する。
ブルースターが降りてきます。狙撃者がコンタクトしてカネをくれと要求する。
しかし払う気がないブルースター。リムジンに乗り込む。
→ 1966 Cadillac Fleetwood 75 Limousine
狙撃者はウォーカーにやられるぞと警告する。

ブルースターの屋敷にて。
ウォーカーとクリス。
フェアファックスの名が出ています。誰なんだ?
クリスは白いワンピースに着替えてます。いいじゃん。
私の姓は?と聞くクリス。自分の名前は?と聞くウォーカー。

ブルースターのリムジンが着きます。
待ち伏せをするウォーカー。
運転手をノックアウトする。ここでまたフラッシュバックが入る。ムービーハウスでの格闘アクションです。

それでブルースターと交渉になります。
フェアファックスは小切手の署名係だと主張するブルースター。
スピーカホンにして電話するブルースター。誰にしてる?。
そんなこんでいきなり電話機を撃つウォーカー。
金は払う。ここではなくサンフランシスコ、アルカトラズだとブルースター

サンフランシスコ沖、アルカトラズにて。
プロローグと同じようにヘリコプターが来る。
ブルースターが荷物を渡しカネを受け取る。ウォーカーを呼ぶブルースター。
いきなり撃たれるブルースター。撃ったのはウォーカーではない。

ヨストが出てきます。
話しによると実はヨストがフェアファックスでブルースターと権力争いをしてたらしい。そうなの?
狙撃者も出てきます。撃ったのはこいつです。
カネをとろうとする狙撃者をヨストがやめろと言う。

ウォーカーを呼ぶヨスト。しかし出てこないウォーカー。
引き上げるヨストと狙撃者。

サンフランシスコ側からアルカトラズのロングショット。
エンドとなります。


そんなわけでこれは素敵なハードボイルドのよい作品でした。傑作です。



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