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2005.06.28

『映画100年 アメリカ編 part1.2.3』

この作品はマーティン・スコセッシ監督が映画について喋り倒すTVのミニシリーズです。各70分程度の作品です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1995年 BFI TVプロダクション TVシリーズで英国作品
ランニング・タイム◆part1 74分/part2 81分/part3 76分
原題◆A Personal Journey with Martin Scorsese Through American MoviesでA.B.C.の3部作。
プロット◆邦題に偽りありのマーティン・スコセッシ監督の私的映画史のようです。これが面白いこと。
音楽◆エルマー・バーンスタイン
スカイパーフェクTV260シネフィル・イマジカにて見ました。画質はよいです。

キャスト
マーティン・スコセッシ監督が1人で喋っているだけでした。後は話しに出る作品のシーンがたくさん出てきます。

マーティン・スコセッシ/マイケル・ヘンリー・ウィルソン監督の演出はよいと思います。

アメリカ編 part1
マーティン・スコセッシ監督が初めて見に行ったウエスタン大作『白昼の決闘』(1947年)が1番最初に取り上げられていました。これだけで原題のPersonal Journy with Martin Scorsese Through American Moviesということが分かります。最近のインタビューでグレゴリー・ペックは製作のデビッド・O・セルズニックのことをほめていた。ヨイショではなくてホントにそう思ってるみたい。

ラオール・ウォルシュ監督のハンフリー・ボガート、アイダ・ルピノ主演の『ハイ・シェラ』(1941年)とジョエル・マクリー、パージニア・メイヨ主演の『死の谷』(1949年)のつながりとか。他にウエスタンが多く取り上げられていました。

『悪人と美女』(1952年)◆「良心のあるプロデューサーは初めて見るものだった」こんな文がダリル・F・ザナックの伝記本『ザナック ハリウッド最後のタイクーン』に載ってました。もちろんザナックは良心のないほうのプロデューサーです。これが普通らしい。
『悪人と美女』ではカーク・ダグラスが良心のないプロデューサーでバリー・サリバンが芸術性を重んじる監督でこのコンビが衝突する作品のようです。
『赤い家』(1947年)◆エドワード・G・ロビンソン主演のサイコ物?。
『無警察地帯』(1954年)◆黒人の少女が殺されるシーンがあった。

ビリー・ワイルダー監督のインタビューがありました。
ワイルダー監督のインタビュー本はもうある筈です。ジョン・フォード監督にピーター・ボグダノビッチがインタビューしているフィルムでは偏屈なフォード監督は一言もなかった。これでは何も残りません。

私の偏見だと監督は、上手い監督は始めから上手く、下手な監督はずっと下手なままで、上手くなった監督はあまり見たことがありません。ですが下手な監督でも100本位撮ればまぐれで1本位出来がいいのが出来る場合もあると私は思っています。

ストーリー、ジャンル分けされた作品。監督の名が示された作品。その監督の名だけで観客が見に来る。ヒッチコック、ルビッチ、デミル、等。
デビット・W・グリフィス。映画の手法を確立した監督です。クローズアップショットの発明した人。クロースカッティング=カットバックもこの人が発明しました。

ジョン・フォード監督、ジョン・ウェイン主演の作品3本の比較をやっていました。演ずるキャラクターの違いを話していました。。
『駅馬車』(1939年)、『黄色いリボン』(1949年)、『捜索者』(1956年)の3作品です。

ウエスタン。
『The Furies』(1950年)◆アンソニー・マン監督の縛り首の話し。
『裸の拍車』(1953年)◆同じアンソニー・マン監督でジェームズ・スチュアートのアンチヒーロー物。
『左ききの拳銃』(1953年)◆ポール・ニューマンの子供じみたビリー・ザ・キッドのメソッド演技が見どころのようです。
『許されざる者』(1992年)◆クリント・イーストウッドのインタビューが唐突に登場。マーティン・スコセッシ監督は自分が映画を作るようになってからの作品は批評出来ないなんて言ってたのに例外はあるようです。

ギャング映画。ワーナー時代のダリル・F・ザナックがこのジャンルを作ったと評伝本ではそうなっていました。
ハワード・ホークス監督の『暗黒街の顔役』(1932年)◆マシンガンが炸裂する話し。
バイロン・ハスキン監督の『I Walk Alone』(1947年)◆カーク・ダグラスの企業ギャングとバート・ランカスターのムショを出たばかりの昔かたぎのギャングが対立する話しのようです。
『Force of Evil』(1948年)◆ジョン・ ガーフィールド主演の倫理欠如物のようです。
『殺しの分け前 ポイント・ブランク』(1967年)◆これが傑作。ジョン・ブアマン監督のハードボイルド。主演リー・マービンとフラッシュバックを効果的に使った編集がいいのです。

ミュージカル映画。バズビー・バークレーは舞台は映画は違うことを分かっていて映画ならではの振り付けをしたとなっていました。カメラの視点を効果的に使ったそうです。
『四十二番街』(1933年)◆ワーナー・バクスターが演出家を演じます。1930年代の暗い世相がミュージカルにも影響を与えているそうです。
『My Dream Is Yours』(1949年)◆ドリス・デイとリー・ボーマンの作品。歌手同志では夫婦になれないという話しのようです。どちらかが引かなくては収まりがつかないようです。
『バンド・ワゴン』(1953年)◆ビンセント・ミネリ監督。ガールハントバレエのシーンは最高です。シド・チャリシーの脚が素敵でこのシーンでは黒い髪、黒い手袋に赤いドレス。これは最高。
『スター誕生』(1954年)◆ジェームズ・メイスンが落ちぶれていく話し。
『オール・ザット・ジャズ』(1979年)◆ボブ・フォッシー監督の自伝的ミュージカル、主演のロイ・シャイダーが熱演していました。

アメリカ編 part2
映画の技法について。
クローズアップ◆映画で最大の発明。
アイリス◆画面を黒味で覆って強調したいところだけ丸や四角で切り取って見せる手法。これはクローズアップと同じことをクローズアップを使わないでやろうとしている?当然クローズアップが一般化したら使われなくなった。
オーバーラップ◆ショットとショットを重ねてつなぐ手法です。
マスキング◆これは何でしたっけ?アイリスと同じようなものか?
ドリー◆カメラを移動させる手法の1つ。キャスターで滑るように移動します。
移動撮影◆クレーンを使うのが昔ながらの手法。手持ちで移動撮影が出来るステディカムは画期的な発明だと思います。
クロースカッティング◆映画で最大の発明。カットバックのことです。

『サンライズ』(1927年)◆F・W・ムルナウ監督
『第七天国』(1927年)◆フランク・ボーセージ監督
この2作のヒロインは共にジャネット・ゲイナーで同時撮影だったそうです。メロドラマの傑作2本が同時撮影とはたまげた。女優さんは出てるだけでいいのです。

ここではキング・ヴィダー監督を評価していました。。
モンタージュが大切ですがこれを日本映画でモンタージュに凝ると双葉十三郎のコラム日本映画月評に出てたホントにスプーンを投げるショットを入れた『さじを投げるモンタージュ」というお笑いの一席となるようです。猫に小判とはこのことをいう?このエピソードはホントにあったとのことです。

トーキーになると録音優先でカメラが動かない場合もあったようです。

カラーでもフィルム・ノワールが出来るとジーン・ティアニーがヒロインの『哀愁の湖』(1945年)◆ジョン・M・スタール監督。が取り上げられていました。
『スカーレット・ストリート』(1945年)◆エドワード・G・ロビンソンがジョーン・ベネットに引っ掛かる話です。

スティーブン・スピルバーグ監督は現在、過大評価され過ぎと思えます。年月が経てばセシル・B・デミル監督位の評価となるでしょう。いい監督じゃないですか。私の好みではないけど。
ジョージ・ルーカス監督が少し登場。この人はボンクラ監督でしょう。いくら技術が上がっても使いこなせなくては何もなりません。それに技術だけでは映画は出来ません。
フランシス・コッポラは技術バカのボンクラ監督でしょう。

ブライアン・デ・パルマ監督も登場。マーティン・スコセッシ監督の友人として登場ですか。この人の評価はどうかな。現在はぼろくそですが年月が経てば評価されるでしょう。そうなればそれこそ真似しているアルフレッド・ヒッチコック監督と同じになれます。

『ハア・マン』(1930年)◆ティ・ガーネットTay Garnett監督のマイクの位置に縛られたトーキー初期でも長廻しは出来る例。
怪作『大砂塵』(1954年)も取り上げられていました。ニコラス・レイ監督。ジョーン・クロフォード対マーセデス・マッケンブリッジの女優版『キングコング対ゴジラ』(1962年)みたいなウエスタン。
『聖衣』(1953年)◆シネスコ第1号の作品。ワイドスクリーンをTVで見てもありがたみがない。
『エデンの東』(1954年)◆シネスコの使いこなしの1例。エリア・カザン監督のジェームズ・ディーン物。
『走りくる人々』(1958年)◆同じくシネスコの使いこなしの1例。ビンセント・ミネリ監督。シナトラの死ぬ演技が見どころのようです。
『ピラミッド』(1955年)◆同じくシネスコの使いこなしの1例。ハワード・ホークス監督の史劇。

『2001年宇宙の旅』(1968年)から『キャット・ピープル』1942年版
へつながる構成になっています。
ジャック・ターナー監督の当時のB級作品『キャット・ピープル』(1942年)は製作費が134000ドルとのこと。スマグラーという用語が出てきました。代表作が『キャット・ピープル』(1942年)ということのようです。
『ブードゥリアン』(1943年)◆ジャック・ターナー監督。

『忘れじの面影』(1948年)が出てたりします。マックス・オフュルス監督の陰々滅々メロドラマ。ジョーン・フォンテーン、ルイ・ジュールダン。これはLDで買ったものです。

フィルム・ノワールについては多く取り上げられていました。
戦後フランス人が名付けたとのこと。資料と合っていました。カネはないけどアタマを使う、これが基本のようです。

日本映画でフィルム・ノワール?というとヤクザ映画になったりします。
ヤクザ映画って人の道を外している連中がいつのまにか人より優れているようになってしまうのですから不思議なものです。しまいにはヤクザでなければ人間ではないとなるのか。

フリッツ・ラング監督がインタビューで人間が何を怖がるか?それは暴力だと言ってました。

『Detour』(1945年)◆エドガー・G・ウルマー監督のフィルム・ノワールで、ある男がヒッチハイクから泥沼にはまっていく話しの作品のようです。製作費2000ドル?とのこと。
『深夜の告白』(1944年)◆ビリー・ワイルダー監督の悪女物。バーバラ・スタンウィックがヒロイン。
『Crime Wave』(1954年)◆アンドレ・ド・トス監督のインタビューあり。
『Outrage』(1950年)◆アイダ・ルピノ監督のレイプ物。
『拳銃魔』(1949年)◆フィルム・ノワールのボニーとクライド物。
『T-Men』(1947年)◆アンソニー・マン監督。

ジョン・アシュトンのカメラについて。フィルム・ノワールの名カメラマンとのこと。

『Raw Deal』(1948年)◆アンソニー・マン監督。
『キッスで殺せ』(1955年)◆これはフィルム・ノワールのSFなの?


アメリカ編 part3
スマグラーの続きです。映画の裏読みをしているとキリがないようにも思えますけど。
映画監督ではダグラス・サーク、ニコラス・レイ、サミュエル・フラー、等が取り上げられていました。私は名前が似てるからニコラス・レイとサミュエル・フラーを混同していた。
スマグラーで沢山の作品が引用されていました。スマグラーとは描写の規制や低予算等の制約をかいくぐって監督が個性を出すことを言ってるようです。
カネはないけど頭を使う。これが基本のようです。

ダグラス・サーク、ニコラス・レイ、サミュエル・フラー、等が取り上げられていました。名前が似てるからニコラス・レイとサミュエル・フラーを混同していた。
『逮捕命令』(1954年)◆アラン・ドワン監督の冤罪物ウエスタン。
『All That Heaven Allows』(1955年)◆ダグラス・サーク監督の異色メロドラマ。ジェーン・ワイマン、ロック・ハドソン。
『Bigger Than Life』(1956年)◆ニコラス・レイ監督。ジェームズ・メイソンの薬の副作用物。ここの字幕ではメイソンではなくメイスンと言ってます。どっちが正しい?
『必殺のガンマン』(1957年)◆サミュエル・フラー監督。
『拾った女』(1953年)◆サミュエル・フラー監督。スリと赤狩り物。これは見ました。リチャード・ウィドマークがカッコいい。
『ショック集団』(1963年)◆サミュエル・フラー監督。精神病院物。
『明日になれば他人』(1962年)◆映画製作の内幕物。『悪人と美女』(1952年)の続編とのこと。エドワード・G・ロビンソンが熱演しています。

偶像破壊者という言葉が出てきます。
『散りゆく花』(1919年)◆ヒロインはリリアン・ギッシュ、リチャード・バーセルメス共演の悲劇。
『結婚行進曲』(1927年)◆エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督出演の製作に関して絶対に妥協をしない、やりたい放題映画。その効果のほどは?

『仮面の米国』(1932年)◆ダリル・F・ザナック製作
『Hell's Highway』(1932年)◆デビッド・O・セルズニック製作
大製作者2人の刑務所物2本です。

『家なき少年群』(1932年)◆ウィリアム・ウェルマン監督の恐慌時代のホームレス物。
『恋のページェント』(1934年)◆ジョゼフ・フォン・スタインバーグ監督のマレーネ・ディートリッヒ主演作品の1つ。
『市民ケーン』(1941年)◆話しよりカメラだそうです。バンフォーカスが見れました。
『偉大なるアンバーソン家の人々』(1942年)◆オーソン・ウェルズ作品。
『独裁者』(1940年)◆チャップリン物。
『欲望という名の電車』(1951年)◆マーロン・ブランドの戻ってこいと叫ぶ階段のシーンの1部は最初は削除されていたとのこと。
『波止場』(1954年)◆エバ・マリー・セイントがヒロイン。女性に強引に迫る男がこの当時のマーロン・ブランドの特徴のようです。
『黄金の腕』(1955年)◆オットー・プレミンジャー製作のシナトラの麻薬中毒演技が見どころの作品のようです。
『成功の甘き香り』(1957年)◆バート・ランカスターの権力中毒物だそうです。ヒロインは?→スーザン・ハリスン?
『ワン・ツー・スリー』(1961年)◆昔ガキの頃に白黒TVで見た作品。変な作品だなと思っていたような。サイドカーに時計が積んであったのが印象的。
『俺たちに明日はない』(1967年)◆アーサー・ペン監督のインタビューがあります。未見ですがそれほど見たくはない。ラストが見れたのでこれだけでいい。

『ロリータ』(1962年)◆スタンリー・キューブリック監督の破滅物。これは後味がイマイチでした。やっぱり字幕はジェームズ・メイスンと出てました。
『バリー・リンドン』(1975年)◆スタンリー・キューブリック監督のコスチューム・プレイ物。ゆったりとしたテンポだそうです。◆主演が何で大根のライアン・オニールなんだ?キューブリック監督は俺が監督するんだからどうにでもなると主演は誰でもよかったのかもしれません。→スター起用と地味目キャストのいったりきたりがキューブリック監督の傾向のようです。
『フェイシズ』(1968年)◆ジョン・カサベテス監督。ホテルでの1室物。
『アメリカ・アメリカ』(1963年)◆エリア・カザン監督。移民物。この作品がラスト。

これは大変参考になるよい作品でした。マーティン・スコセッシ監督の作品はあまり見ていないんですけど。
これを見るともはやマーティン・スコセッシ監督は映画監督というより映画の伝道師のようです。



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