『デヴィッド・バーンのトゥルー・ストーリー』(1986年)
この作品はスカイパーフェクTVで少し見て面白かったので見ました。DVDでも買って見ました。
ドキュメントともミュージカルとも言える妙な作品です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1986年 ワーナー アメリカ作品
原題◆True Stories
プロット テキサス州のバージルという街を紹介する話しのようです。
スカイパ−フェクTV312CSN1ムービーチャンネルにての画質はまあよい。◆DVDにて。画質は非常によい、スカイパーフェクTVで放映されたのより全然よいです。買ってよかった。
音楽 デヴィッド・バーン◆音楽が本職なのでこれは当然のことですか。
キャスト
デヴィッド・バーン→本人のようです。ナレーション担当
ジョン・グッドマン→バリコープ社のルイス
アリックス・エリアス→金持ちのベッドの女性
スペルディング・グレイ→街の大立者アール・カルバー
アニー・マッケンロー→夫人のケイ・カルバー
ティト・ラビィーバ→チューニングのラモン
ジョー・ハービー・アレン→虚言癖の女性
デヴィッド・バーン監督の演出はよいと思います。
プロローグ
白いドレスの少女が登場してダンス?しています。
テキサスの昔はこうだったと海の底だったとか恐竜や原始人のことまで紹介していました。
恐竜がストップモーションのどこかの映画の1ショット。原始人が『恐竜100万年』(66年)のラクウェル・ウェルチだったりするのがいい。その他にも映画やライブフィルムからの流用でコラージュしているといった感じでした。このプロローグを見て作品を全部見る気がしました。
カウボーイハットにスーツ姿のウエスタンルックが妙に似合うデヴィッド・バーンのナレーションが話しは進行します。
クルマに乗って走りながら喋っています。ここはスクリーンプロセスを使用。昔懐かしの古い手法です。
紹介する人物達を見つめる視点はなんというか悪意や害意はあまり感じなくていい感じです。こういう場合ではリアル?アイロニー?オマージュ?パロディ?と称してひどく意地悪な感じになり、おまえは何様だとイマイチになるのが多いのです。この作品はそうではありません。この点がよかった。
テキサスの街の社会科見学映画といった感じで快調に話しは進みます。たとえ架空といえこういうの好きだす。わかりやすく知識を教えてくれるのがいいのです。
テキサス150周年のパレードやらショウがあるということです。
地元企業で150周年パレードのスポンサーのバリコープ社が紹介されます。コンピュータの会社とのこと。
テキサスは昔は牛から石油となり、現在はコンピュータとのことです。
バリコープ社紹介のシーンの中で元アップル社長のジョブズ氏の言葉ですなんてありました。86年当時は追い出されてて元社長だったようです。
カントリーバーのカラオケ大会で次々と交代して歌うシーンがありました。『ワイルド・ワイルド・ライフ』という歌です。まるでミュージカルです。
ショッピングセンターにファッションショーがあったりします。このショーの司会を街の大立者の夫人のケイ・カルバーが務めていたりします。司会だけではなく歌まで披露していました。
街の大立者カルバー夫妻の家に招待されるデヴィッド・バーン。何故か直接話しをしない夫婦でした。
街の経済について自説を力説する旦那のカルバー氏。テーブルの料理を使った面白いやり方で力説していました。
新興宗教の集会の描写がありました。何故か最後はミュージカルになります。
そんな感じでこの作品はところどころに歌が入っていて、だれそうになると歌が入ります。私は音楽にはくわしくないくせにミュージカルは好きだったりするのでですからこれが結構よかったりします。
野外特設ステージでのショーがクライマックスとなっています。色々な出し物が見れます。最後はジョン・グッドマンの歌でした。
エピローグ。
白いドレスの少女が去って行きます。後タイトルになります。
脚本にスティーブン・トボロウスキーの名があります。
ジョン・グッドマンに似ている人が出ていて痩せているから別人なのかなと思ってたら本物のジョン・グッドマンでした。歌を披露していましたがこれはホントに歌っているのかな?
本編中で乗ってるクルマはグリーンのAMCペーサーです。
デヴィッド・バーンは確かミュージシャンなのではと覚えがあります。トーキング・ヘッズの人だったの。聞いたことはないけど名前だけなら知っていました。
1940年代のMLBのN.Y.ヤンキースにトミー・バーンなんて名の左投手がいました。MLBアメリカンリーグ1949年シーズンをまとめた本『男たちの大リーグ』原題Summer of '49のデヴィッド・ハルバースタム著(あまり感心しない邦題です。ゲイのドキュメントものかと思えます)に詳しく載っています。
デヴィッド・バーン音楽担当の映画ならジョナサン・デミ監督の『愛されちゃって、マフィア』(88年)見たことがあります。
調べるとバージルとは架空の街とのこと。知らないで見ていました。見ていて何なんだ?ドキュメントでもミュージカルでもない奇妙なよい作品でした。
フェイクドキュメント・ミュージカルともいえそうです。
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