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2005.05.06

『白い恐怖』

この作品は1940年代当時に流行してした、今でいえばサイコ物にあたる異常心理を扱ったニューロティックスリラーです。
1940年代のヒッチコック作品でスターといえばイングリッド・バーグマンです。その主演作で現在見られるのは『白い恐怖』『汚名』『山羊座のもとに』の3作品あります。私は『白い恐怖』がイングリッド・バーグマンのキャラクターに1番合っていると思えます。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1945年 セルズニック・インターナショナル・ピクチャーズ/ユナイト アメリカ作品
原題◆Spellbound
DVDにて。画質は非常によい。
プロット やってきた男に一目ぼれをする話しのようです。
音楽 ミクロス・ローザ◆怪しそうなシーンになるといかにもな音楽が流れます。これはテルミンのようです。

キャスト
イングリッド・バーグマン→ ヒロインの精神分析医コンスタンス・ピーターソン博士
グレゴリー・ペック→偽物のエドワーズ博士で容疑者のJ.B
レオ・G・キャロル→院長のマーチソン博士
マイケル・チェーホフ→恩師のブルロフ博士
ロンダ・フレミング→男嫌いの患者のメアリー
ノーマン・ロイド→罪悪感の患者のガームズ
ジョン・エマリー→にやけたフルロー博士
ウォーレス・フォード→ホテルにてバーグマンに絡む男
ビル・グッドウィン→私服のホテルガードマン
アート・ベイカー→ブルロフ博士の家にいたクーリー部長
レジス・トゥーミー→ブルロフ博士の家にいたギレスビー警部

アルフレッド・ヒッチコック監督の演出はよいと思います。
この作品は当時は最新だった心理学を積極的に引用しているのが特徴のニューロティックスリラーです。1940年代に流行っていたようです。
脚本はベン・ヘクト。
会話シーンで切り返しはやっていません。長回しになっていました。
ミルクを飲む口の中からの主観ショットがあり、ミルクが画面全体を覆う白身からシーン転換となっていました。ブライアン・デ・パルマ監督みたい?→そうではなくてこれはダリオ・アルジェント監督でしょう。

1940年代の典型の絵になっています。コントラストの効いたモノクロ画面。光と影を強調するとこ。ヒロインが階段を上ったり降りたりするとこ等。

夢のシーンは意外と少なめですが有名な画家サルバール・ダリのブランドイメージもあるのかさすがにいい。
屋根に車輪の図。後になって車輪ではなくリボルバーだったというのが印象に残ります。
斜面を駆け降りるとこに影が追いつく図。このシーンは見ごたえがあります。
日本映画でも夢のシーンの精神分析をする増村保造監督の『音楽』(72年)があります。これもなかなかの出来でした。

凶器のことで車輪ではなくリボルバーというのがポイントになるようです。リボルバーは正面から見ると弾倉が回転するとこが目立つので夢では車輪となるわけです。ロジカルではないか。

舞台となる病院はどこにあるの?N.Y.の近郊のように思えます。それから舞台はあちこちに移動する。
→N.Y.のエンパイヤステートホテル
→N.Y.のグランドセントラル駅
→ロチェスター◆どの辺にあるの?
→スキー場のあるガブリエルレイクバレー
→病院に戻ります。

スクリーンプロセスでスキーをしていましたがこれは無理がありすぎ。スキーをしてて横を見れるの?平衡感覚が狂って無理でしょう。
記憶喪失の男は自分の名前も思い出します。J.B.とはジョニー・バランタインとなります。プロレスラーみたいな名前です。

ラストシーンで木製の模型で出来たリボルバーを持った手がカメラに向かって撃つ、その後に赤いショットがインサートされているのがヒッチコック監督の最初の演出意図だそうです。
以前買ったLDには赤いショットはインサートされていません。
劇場公開のリバイバルではあったはずと記憶しています。今になって思えば別に無理に入れなくてもいいのではとなります。
DVDには入ってました。もうわけわからん。どうでもいい。

ヒッチコック監督はイングリッド・バーグマンがエンパイヤステートホテルに着いたとこでエレベーターから出てきます。
ホテルにて、精神分析医のバーグマンを私服のホテルガードマンが精神分析の図は面白い。バーグマンのことを学校の先生ですねときます。ここのバーグマンに絡んだり精神分析するとこはギャグなのか?と思わせます。

イングリッド・バーグマンといえば思い込みの激しいキャラが似合います。この作品でもそうなっているので実にいいのです。
古典的な手法が連発されています。メガネを外すと美人になる設定となっていますが、イングリッド・バーグマンはメガネをかけていても十分美しい。
グレゴリー・ペックとキスをするとバーグマンの心のドアが次々と開くイメージショットがあります。
グレゴリー・ペックを精神分析してて奥さんがいるかもしれないと言うとムッとしていました。これがいい。
容疑者のグレゴリー・ペックに一目ぼれしたので恩師の教授を説得するとこでは「時々おかしくなるけど危険ではない」とか「彼の性格は私には分かります」とか「私が愛してるから無実です。」等々、とても医者とは思えない思い込みの激しさを表すいいセリフが多い。これが実にいい。

グレゴリー・ペックは大根役者か?→本『映画術』ではトリュフォーにそのようなことを言われていますがこれは私にはよく分かりません。記憶喪失の男なので目の表情がとぼしいと言われてもその方がいいのではとなってしまいます。この作品に関してはヒロインが一目ぼれするような男には見えるのですから別にいいんじゃないとなります。

そんなわけでニューロティックはどこかに行ってイングリッド・バーグマンのスター映画のよい作品でした。

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