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2005.05.29

『悪魔の美しさ』

この作品はルネ・クレール監督、ミシェル・シモン、ジェラール・フィリップ主演のファウスト物ドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1949年 フランス作品
ランニング・タイム◆103分
原題◆La Beaute du Diable
プロット◆悪魔の手先が失敗する話しのようです。
音楽◆ローマン・ヴラッド
イマジカ/パイオニアLDC発売のDVDにて。画質はそれなりによいです。スクイーズ収録のフル表示。画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。

キャスト
ミシェル・シモン→老アンリ・ファウスト教授/メフィスト
ジェラール・フィリップ→メフィスト/青年アンリ
ニコール・ベルナール→サーカスのマルグリット
シモーヌ・バレール→王妃
カルロ・ニンキ→アクビの殿下

ファウスト物の話しはサイレントからミュージカルまで結構見ています。
F・W・ムルナウ監督の『ファウスト』(1926年)やブライアン・デ・パルマ監督の『ファントム・オブ・パラダイス』(1974年)等、色々とあります。

ルネ・クレール監督の演出はよいと思います。
格子をくぐり抜けるカメラの手法がありました。
シーン転換が上手いのです。洒落ています。
歌がよく入ります。
溶暗を使っています。
全編セットを使用しているようです。
もっとファンタスティック一辺倒な描写だと思ってたら意外に淡々と話しは進んでました。こんなにあっさりとしてた?

タイトル
ミシェル・シモンが最初に出ています。
次がジェラール・フィリップ。

実験室にて。
老ファウスト教授が登場。

大学のホールにて。階段になった席がある。
表彰される老ファウスト教授。
もう悪魔のジェラール・フィリップがいます。ここで嫌な笑い方をしてます。

最初はジェラール・フィリップがメフィストで登場していました。
次に老教授の姿で表れて驚かします。

実験室にて。
老ファウスト教授に話しかける見えない悪魔。
メフィストフェレスと名乗ってる。

悪魔の契約にはお試し期間があるようで、これに乗る老ファウスト教授。
手鏡を見ながらミシェル・シモンの老アンリ・ファウスト教授からジェラール・フィリップの青年アンリへと変わります。
そんな感じでミシェル・シモンがあっという間にジェラール・フィリップになってしまいます。ここは話しが早くていいです。

街に出るアンリ。
まだ歩き方が老人です。ジプシーのサーカスの所に行きます。
アンリは自分のおごりで食事をしています。

ベンチで寝てるとこをお巡りに職質されてるアンリ。

サーカスへ紛れ込む青年アンリ。
ジプシーは移動中。後をついていくアンリ。
占いをやっているマルグリットと知り合います。19才のマルグリットです。
サーカスの出し物に出ているアンリ。妙に学があるとこ見せています。

研究室では使用人が老ファウスト教授がいないと大騒ぎ。
そこにアンリがやって来て食事代を持っていこうして泥棒騒ぎになっています。
これはどう見ても単なる盗人です。
そんなわけで青年アンリは老教授失踪に関する容疑者として捕まり留置所にぶち込まれます。

馬車で護送されるアンリ。
取り調べとなってます。老ファウスト教授の死体はどこだ?となっています。
老ファウスト教授は錬金術の研究もやってるので金目当て犯行と話しが出来つつあります。
牢屋にぶち込まれるアンリ。
あっという間に裁判になっています。自分で弁護をしようとするアンリですが、いきなり老ファウスト教授が姿を現して無罪放免となります。
ここはメフィストが老教授に成りすましています。ウィンクしている老ファウスト教授。
「誰が最後に笑うのか」とセリフが伏線のはず。

悪魔の老ファウスト教授は食事を楽しみにしたらエライ質素な食事でガックリとなっています。メフィストの老教授と質素な食事より豪華な食事が好みのようです。当然のことかも・・。

すっかりと陽気になった老ファウスト教授。
中身が違うので以前とは違い妙に明るくなっています。そりゃ正体が悪魔なのでそうなります。
お偉い殿下に面会に出かけます。

殿下の依頼はカネがない。札束は紙切れに過ぎない。とのこと。
金が必要だ作ってくれとなってます。

カネがないアンリはどうする?となっています。
穴掘りのドカタ仕事も上手くいきません。

安酒場の前で金貨を拾って食事とするアンリ。
ですが金貨は砂になった。隣のテーブルにいる悪魔の老ファウスト教授の仕業です。
一緒に金を作らないかと言ってる悪魔の老ファウスト教授。
やっばり取引は出来ないとアンリ。

で、なかなか契約書にサインしないのでこまった悪魔は上役の魔王様と通信して相談しています。
なんとなくTVシリーズ『ウルトラマン』(1966年)に出てくる三面怪人ダダを連想しました。泣きが入るのも同じなのでそう思ってしまいます。

この辺はメフィストの老教授と貧乏な青年アンリの対比となっています。
青年アンリに色々と意地悪をしかけているメフィストの老教授。

またアンリに相談にきてる悪魔の老ファウスト教授。
結局、錬金術の研究を一緒にやることになります。

実験室にて。
3本並んでる煙突はミニチュアのようです。煙でわかります。
貧乏はこりごりと錬金術の研究をするメフィストの老教授と貧乏なアンリ。

錬金術は成功して金貨量産へとなります。
そこら中に金貨をばらまいてる悪魔の老ファウスト教授。
宮殿に行ってもばらまいてる。

金貨の大量生産となります。
砂が材料ということで集められています。

悪魔の老ファウスト教授は舞踏会でも大はしゃぎとなっています。
王妃と2人きりになりたいと悪魔の老ファウスト教授に言うアンリ。

メフィストの老教授の計らいで王妃とデートする青年アンリ。
あっという間に夜になって王妃と会ってるアンリ。
昼から夜への切り替えが洒落ています。

舞踏会の催し物でバレエをやっていました。
悪魔が登場していましたが何て演目かはバレエには全く詳しくない私にはもちろんわかりません。
で、悪魔の扮装を見て大受けしてる悪魔の老ファウスト教授です。
また王妃と2人きりになりたいとお願いのアンリ。

メフィストの老教授の計略で成功から貧乏へと環境を変更させられる青年アンリ。
幸せの絶頂から不幸に落とす悪魔の老ファウスト教授。
トンネルのネズミがいるとこに戻ってるアンリ。

ここで契約書にサインしてしまいます。
契約書にとサインを、君の血でだ。これはファウスト物のルーティンな描写でいいです。
アンリはサインした後で、環境そのものが変わったのではなく場所が変わっただけと気がついても後の祭りとなります。
上手くだまされてしまいました。
ジプシーの女の子と再会するがその場を逃げ出すアンリ。

充実した日々のアンリ。
研究や音楽会等。
ヨーロッパの貴族社会というのはステレオセットが無いから本物の音楽家を呼んで演奏させるわけです。なるほど上手く出来るわけです。

メフィストの老教授と青年アンリはコンビを組んで色々な物を発明します。
この発明品はこのような役目ですと青年アンリが表向きのよい特徴を話し、メフィストの老教授が本音の本来の特徴を話します。
その1つに粒子に含まれるエネルギーというのがありますがこれは核爆弾のことです。

鏡の中の未来を見る青年アンリ。
この手法が面白い。手前の背中姿のアンリはスタンドインです。
鏡の枠は本物で、鏡はなくて枠の中で実演しています。合成ではない。
これは舞台の手法なのかルネ・クレール監督の手法なのかは不明ですが上手い。
この辺の演出は上手い。特撮は抜きでも出来る。さすが巨匠は違います。

近い未来では王妃とキスをするアンリ。もっと見せろと自分の未来を見ます。
自分の悲惨な最後を見て動揺しているアンリ。
溶暗となります。

研究室にて。
普通の服装で出かけるアンリ。運命を変えようとマルグリットに会うアンリ。
殿下と悪魔の老ファウスト教授が尾行していました。

ジプシーの女の子と話す悪魔の老ファウスト教授。
悪魔なので話題がすぐに魂のことになっています。
溶暗となります。

研究室にて。
資料や研究機材を処分しているアンリ。
そこに悪魔の老ファウスト教授が来る。

メフィストの老教授はマルグリットを魔女に仕立て上げ魔女裁判にかけさせます。
さすがやることが悪魔のようだではなく悪魔そのものだと感心する。
このヒロイン受難の描写はメフィスト物にはかかせない描写のようです。どの監督もやりたがるようです。

ジプシーの女の子に面会した悪魔の老ファウスト教授は契約書にサインをさせようとしたりします。
そんなこんなでアンリの契約書を窓からほっぽり投げてしまうジプシーの女の子。
これにはあわてる悪魔の老ファウスト教授。

で、契約書を窓から放り出されたとこからメフィストの老教授はあえなくエンドとなります。
暴動中の群衆の前に落ちた契約書を拾う悪魔の老ファウスト教授。
サインした名前はファウスト教授です。成り行きで追われる悪魔の老ファウスト教授。
追われてこれまでと窓から身を投げます。
そのままででは民衆にリンチにされるとこだったので描写バランス的にこれは上手い展開でした。メフィストの老教のミシェル・シモンは大熱演でした。

落ちたら契約書は燃えて悪魔は灰となります。辺りは黒い煙が充満します。
晴れ渡ったとこでアンリとジプシーの女の子が抱き合います。

ジプシーの移動中でエンドとなります。

全体的にはどちらかといえばミシェル・シモンの方がフィーチャーされているようです。とはいえジェラール・フィリップもいい男ぶりが全開でいいものです。嫌な笑い方をするのが聞き物だったりします。
王妃役のシモーヌ・バレールはとてもきれいに撮れてます。イブニングドレスが素敵です。


そんなわけで結構シビアな話しなファウスト物のよい作品でした。



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