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2005.01.22

『続・夕陽のガンマン』(1966年)

この作品はセルジオ・レオーネ監督、クリント・イーストウッド、リー・バン・クリーフ、イーライ・ウォラック主演の有名な有名なマカロニ・ウエスタンで面白過ぎとなっています。
私の大好きな作品です。なおこの文はネタバレ全開となっています。

1966年 アルバート・グリマルディ・プロ/ユナイト イタリア=スペイン=西ドイツ作品
ランニング・タイム◆162分/179分
原題◆Il Buono, il brutto, il cattivo
英題◆The Good the Bad and the Ugly
プロット◆20万ドル金貨をめぐって色々ある話しのようです。
音楽◆エンニオ・モリコーネ この音楽は最高です。
◆ワーナー発売のDVDにて。画質は非常によい。ワーナーで最初に発売されたDVDです、162分版で当然英語版で音声はモノラルです。3400円也。
◆20世紀フォックス発売のDVD アルティメット・エディションにて。画質は普通によいです。少し粒子が粗い。スクイーズ収録のフル表示。画面サイズはワイド。上下に黒味あり。179分版で音声はドルビーデジタル5.1ch仕様。

キャスト
クリント・イーストウッド→the Good=よい奴ブロンディ
リー・バン・クリーフ→the Bad=悪い奴エンジェル
イーライ・ウォラック→the Ugly=汚い奴トゥーコ
アントニオ・キャセール→20万ドルのジャクソン=ビル・カーソン
ラダ・ラシモフ→ビル・カーソンの情婦マリア
マリオ・ブレガ→デブのウォレス
ルイジ・ピスティリ→トゥーコの兄 パブロ神父

セルジオ・レオーネ監督の演出はよいと思います。
ワイドスクリーンで1人だけの配置は寄せていません。セルジオ・レオーネ監督は顔面どアップショットが得意の手法なので寄せるのは合わないようです。
エキストラ大量動員シーンが多い。さすがマカロニ大作です。
ハエが顔等にたかるシーンが目に付きますがこれは演出?偶然?、演出なら撮影が大変そうです。

劇場公開当時のマカロニ・ウエスタンは正統派ウエスタンファンからはこんなのはウエスタンではないと嫌われていたようです。この作品ではどこが?
→妙にきれいでわざとらしいウエスタンルックの衣装。これは嫌われるでしょう。
→時代考証は全く無視しています。これも嫌われるでしょう。レミントンのリボルバーというよりレミントン風なリボルバー。その他にもいくらでもあります。正統派ウエスタンも時代考証は結構いいかげんだと思うけど。
→銃声の効果音がこれまた嫌われているやつです。キューンっての、これは何か機械的に作った効果音だそうです。
→この作品では誰もが何故かピストルといってる。これも嫌われるでしょう。

1970年頃出版された古いウエスタン研究書を読んだことがありますが1940年代B級ウエスタンにやたら詳しかった。それで『ワイルドバンチ』(1969年)はウエスタンではないとされ、マカロニ・ウエスタンは無視されていました。実際そんなものだったようです。


DVD 20世紀フォックス発売のDVD アルティメット・エディション
MGM videoのタイトル
メニュー画面になります。DTS5.1chを選択というかそうなってる。

MGMのタイトル。
タイトル
このタイトルが音楽と銃声と砲声にのって相変わらずカッコいい。ハッタリが効いてていい感じで傑作なタイトルなのです。
ユナイト
途中でアルバート・グリマルディ・プロが出ています。
そういえばサウンドトラックは当然リニューアルしてあるはずです。実質クリント・イーストウッド監修でしょう。

プロローグ。
歩く3人の男の顔のクローズアップショットから始まって最初にせこい悪党のイーライ・ウォラック扮するthe Ugly=汚い奴トゥーコが登場します。
トゥーコは3人の刺客を片づけて逃亡します。

次は水汲みのシーンからエンジェルがやって来て悪の限りを尽くすわけです。
ここでもう金貨の話をしてる。20万ドルの話しです。
ベーカーとかジャクソンとか名前が出ています。どうやらベーカーに依頼されてジャクソンを探してるらしいエンジェル。
ジャクソンが使ってる名前は何だと聞くエンジェル。
ビル・カーソンの名前が出してる男。これがジャクソンの変名らしい。
もしかしてマカロニ・ウエスタンって脚本がちゃんとしてるのか、これは伏線です。
聞くだけ聞いたら口封じに撃ち殺してるエンジェル。他の家族を撃ち殺して非道の限りを尽くしてます。

で、依頼人の老人ベーカーの所へ戻るエンジェル。
ベッドで寝てる老人ベーカーに一応報告をして報酬を頂き、老人ベーカーを口封じに枕を押し付けてから撃ち殺しています。こうするといくらかは消音になるのです。
そんな感じで悪の限りをつくすリー・バン・クリーフ扮するthe Bad=悪い奴セテンサ(別名エンジェル・アイズ)が登場します。キャラクターの名前が違うのはイタリア語版と英語版の違いからだそうです。

3番目は出る早々態度がでかいクリント・イーストウッド扮するthe Good=よい奴ブロンディが登場します。
トゥーコが3人に囲まれてるとこにブロンディが割り込み、前作『夕陽のガンマン』(1965年)に引き続き、得意の一瞬の3人撃ちをやるわけです。

トゥーコを保安官事務所に突き出して賞金2000ドルを頂きます。
で、トゥーコが吊るされるとこを救出してまた捕まえて値上がった賞金を貰う計画のようです。
ここで人間は2種類いるのセリフが出てきます。吊るされる奴とロープを切る奴とのことです。

吊るされるトゥーコ。
ここで直接は絡まないけどエンジェルは脚がない情報屋からビル・カーソンの情報を買います。ビル・カーソンにはマリアという情婦がいる。

3人のキャラ紹介で締めて30分といったとこでした。
シーンの終わりに入るThe Ugly、The Bad、The Goodのキャラ紹介字幕が何とも妙な感じです。初めてTVで見た時は変に思えたものでした。

2回目の絞首刑のロープを切るとこを少しミスします。
絞首刑のシーンではブロンディはスコープ付きのライフルを使っていました。初めて気がついた。
ここが潮時と判断したのかブロンディはトゥーコを荒野に置き去りにして去ります。

次のシーンは町にて馬車から放り出されるビル・カーソンの情婦マリアが登場します。
アパートに戻ったとこでエンジェルに詰問されます。
ビル・カーソンはどこだと聞くエンジェル。ビル・カーソンは出ていった。
所属の軍隊はサンタフェヘ行ったらしい。

110キロ(70マイル)の荒野を歩いて町にたどり着くトゥーコ。リポルバーを買います。というより強奪します。

次が追加シーンです。
隠れ家に入るトゥーコとなります。
ニワトリ相手に生きるために何故せっせと働くとかセリフが入る。
ペドロ、チコ,ラモンと手下の名前を言ってます。
1人1000ドルに釣られて手下3人がロープで降りてきます。
ここの画質はちゃんとリストアされています。リストア時にセリフを入れたイーライ・ウォラックの声もそんなに老けては聞こえていない。

ある町で南軍が行進しています。
ホテルの主人が何か面白いことを言ってるとこにトゥーコが手下3人と登場してブロンディの部屋番号を聞き出してお礼参りとなります。
ヘビのレリーフがしてあるグリップのレミントンのリボルバーを手入れをしているブロンディ。このグリップはイーストウッドの私物だそうです。イーストウッドはグリップだけ持参していたそうです。
手下はやられますがブロンディを捕まえたトゥーコ。吊るそうとしますが偶然の砲撃で逃げられます。

追加シーンです。
エンジェルが馬に乗って移動のシーンがあります。
南軍がキャンプした跡に来ています。荒れています。
黒い犬が歩いています。演出なのかな?
建物内には南軍の負傷兵が大勢残っています。
ここの隊長らしい男にビル・カーソンのことを聞くエンジェル。
ビル・カーソンの部隊は砂漠と北軍に挟まれてるとこへ行ったと答えています。

トゥーコがホテルから逃げたブロンディを追ってるシーンです。
これは前からあったシーンか?
たき火にハマキが落ちてるのを確認しているトゥーコ。

また同じ仕事にかかるブロンディですがトゥーコに捕まります。
ブロンディが新しい相棒のロープを撃ち切ろうと構えています。
スコープ付きのライフルを使ってる。
そこにトゥーコがお礼参りにやって来ます。
新しい相棒トマス・ラーソン 通称ショーティは哀れにもそのまま絞首刑となります。

ブロンディを歩かせて砂漠を行進するトゥーコ。160キロ(100マイル)を歩かせるのか?
ブロンディがトゥーコの空のブーツを掴むシーンは追加シーンか?
砂漠を歩かせるシーンが続きます。
トゥーコですがブロンディのリボルバーをベルトに差しています。ヘビのグリップが見えます。
時間が経過して、これまでと弱らせたブロンディを撃ち殺そうとしたら暴走馬車が通りがかります。止めるトゥーコ。

暴走していたのは南軍の馬車でした。
馬車内を調べるトゥーコ。死体から時計やカネを奪います。調べるのではなく単なる盗っ人のようです。
死体だけではなく生き残りも1人いて、それが眼帯をしてる瀕死のビル・カーソンで20万ドルの話しが出ます。サッド・ヒル墓地の墓に埋めたと話します。
肝心の墓の名前は?で水を取りに戻るトゥーコ。水を持って来たら何故かブロンディがいます。ビル・カーソンは死んでいて墓の名前はブロンディが聞いている。
そんなわけで急にブロンディの友達になるトゥーコは必死で介抱しています。面白すぎ。

追加シーンです。
南軍の馬車で南軍のコスプレをして移動のブロンディとトゥーコ。南軍の陣地に入ります。
トゥーコはビル・カーソンを名乗っています。身分証明を出しています。
ここでは負傷兵のいるとこはない、北軍に捕まった方がいいと言われます。
で、結局30キロ南の伝導所へ行けとなります。
ここのシーンはカットしない方がいいと思った。

伝導所に入ります。
ブロンディが治療されてトゥーコが廊下で右往左往してるシーンも長めのような気がする。
で、病室に入りブロンディから墓の名前を聞き出そうとするトゥーコとなります。面白いシーンですがここも何か長めのような気がする。

ブロンディが回復したので伝導所を出ようとするとこでトゥーコは戻った神父に会います。
パブロ神父はトゥーコの兄でした。湿っぽい話しとなります。オフクロはとうの昔に死んだ。オヤジも数日前に死んで葬式をやってきた云々・・。気まずい雰囲気です。
そんなこんなで教会を出る2人。

追加シーンです。
伝導所を出て南軍馬車で走る。回りには死体が一杯。
死んだらお終いだぜとセリフが入ります。
この時点ではまた墓の場所はトゥーコだけが知ってるらしい。

まだ南軍のコスプレをしている2人は軍隊の行進に遭遇します。
北か南かどっちだ?→南と判断してそのように振る舞いますが、実は土ぼこりを被って青色が灰色に見えた北軍で当然捕まって北軍の捕虜になる2人。南軍万歳とイーライ・ウォラックは場面をさらっています。面白いシーンです。
ウエスタンの基本的知識で北軍の制服が青く南軍が灰色なのです。私はこの作品で知った?。

捕虜収容所の2人。
この捕虜収容所のセットも柵なんて延々と続いてて豪華です。さすがマカロニ大作。
ブロンディに言われてビル・カーソンになりすますトゥーコ。
ここには何故かエンジェルがいて手下のデブを使ってまた悪事に励んでいます。

エンジェルの部屋には故買屋が来てて窓から出てる。
このシーンの前に所長がエンジェルを責めるシーンがあるからです。

ビル・カーソンになりすますトゥーコを拷問するエンジェル。20万ドルが埋められている墓地の名を聞き出します。
エンジェルは墓の名を知っているブロンディを連れてサッド・ヒル墓地に行くことにします。
ブロンディがブーツで血の跡をこするシーンは追加シーン?あまりよく覚えてない。

追加シーンです。
捕虜収容所から汽車で護送されるトゥーコ。ここも長めにあります。
トゥーコが負傷兵に「お前の片手なんてタダだぜ」なんてセリフがあります。当然デブの手下に殴打されてるトゥーコ。
記念撮影のシーンから汽車が到着します。
汽車に乗り込むシーンも長めです。効果音をリニューアルされています。

追加シーンです。
エンジェルとブロンディが野営で寝てる。エンジェルの手下が隠れててブロンディに撃たれています。
手下5人が合流します。計6人でちょうどいいとブロンディ。

手下のデブに汽車で護送中のトゥーコ。
そういえば3000ドルの賞金がかかっていたので殺されずに済んだと思われます。賞金を回収しようとしてるわけです。
脱走するトゥーコ。思い切り頭を石に打ち付けています。これは死ぬな。
手錠の鎖を切る方法が印象的。リボルバーが故障で手錠のクサリが切れません。で、線路にクサリを渡して汽車の車輪でクサリを切ってすぐにその汽車に乗るトゥーコです。
鎖を切ったらすぐに汽車に乗り移るトゥーコ。やるじゃん。

町に着くエンジェル一行。手下を5人連れています。
北軍がいて戦争中です。
馬車が到着すると馬車の後にはトゥーコに恨みがある男がいます。この男はプロローグに出ていた男なのか?

トゥーコが風呂に入ろうとするシーンも長め?
お礼参りだと片腕の刺客が乱入してきますがアッサリと返り討ちにしてるトゥーコ。この銃声を聞いてトゥーコがいることに気がつくブロンディとおなじみのシーンとなります。

ブロンディが簡単に抜け出してトゥーコにコンタクトします。
何で捕虜と同じようなブロンディはそんなにゆるい扱いなのか?と疑問が出てきます。ここはご都合主義ないいかげんな設定です。
尾行が付きますが、この尾行の手下クレムをアッサリと撃ち殺すブロンディ。役に立たない尾行です。

で、合流する2人。
合流した2人は戦争中で砲弾の飛び交う町中でエンジェルの手下達を片づけます。
エンジェルの手下と撃ち合いとなります。
長銃身のリボルバーで狙撃しようとするシーンがあります。
4人目の手下が上から落ちるシーンの編集は上手い。人形に見えないようにしています。本物の人間が落ちた瞬間からつないでいます。
エンジェルはすでに逃亡していました。

サッド・ヒルの墓場近くの橋を巡る攻防戦に巻き込まれる2人。
ブロンディとトゥーコは馬での移動から降ります。
もうそろそろ墓場の近くかなと思ったら北軍に捕まります。
静かなとこだなと思ったら連行される時にカメラがパンすると戦場のまっただ中とわかります。
これがオープンセットの凄いこと。スペクタクルなセットになっています。さすがマカロニ大作です。

この現場の北軍指揮官の大尉は酒飲みで全くやる気がありません。
橋なんてなければいいと言ってます。
戦場を案内しています。この橋の名前はブランソン橋。砲撃は日に2回。
ここの説明のシーンも長めなのか?
砲撃直後の負傷兵収容の時に橋を爆破すればいいとまで言ってる大尉です。

砲撃が始ります。
準備完了の報告が入る。戻った大尉が号令をかけて本格的に戦闘が始ります。
突撃する歩兵。凄いモブシーンとなっています。さすがマカロニ大作。
ガトリング砲の発射シーンなんてあったのか?
ブロンディとトゥーコはここが戦闘中では目的地に行けないので橋を爆破しようとなります。

負傷した大尉にブロンディが飲んで待っててくれと言います。
ダイナマイトを運び担架を強奪するお笑いの一席となります。
この橋にダイナマイトを仕掛けるシーンも長めなのか?

ダイナマイトを運び橋に仕掛けます。ここでブロンディは墓の名前はアーチ・スタントンだとトゥーコに話します。
橋の爆破シーンが規模が大きくやっています。マジで大爆発となって避難している2人のとこに爆風が伝わって来るのがよくわかります。スタントかも知れないけど本人だったらヘタするとケガするのではと思えます。むちゃをしています。さすがマカロニ大作。→調べたらここはさすがにスタントのようです。

橋がなくなっても何故か戦闘が続いて砲撃の嵐となります。
一段落したら誰もいなくなっています。
で、軍隊が引き上げて誰もいなくなった戦場を移動するブロンディとトゥーコ。
ここのシーンも何か面白いシーンです。何なんだこの和やかな雰囲気の2人は?

2人は橋のない川を渡ります。サッド・ヒル墓地はもうすぐそこです。

渡ったとこで瀕死の若い兵士の最後を見取るブロンディ。
兵隊にコートを被せるブロンディ。で、側にアル例のポンチョを手に取ります。

ここで唐突に馬に乗って目的地20万ドルに向かってまっしぐらのトゥーコ。
すかさず砲撃するブロンディ。このシーンが何とも映画的というかマカロニ的なカッコよさが最優先の演出となっています。面倒な装填や測的は編集で省いています。
2発目の砲撃で飛ばされたトゥーコは転がって墓石にぶつかって止まります。そこはサッド・ヒル墓地です。上手いシーン転換です。
ロングになるとスクリーンの右に何故か犬が一緒に歩いています。黒猫でもない。これは何だ?単なる偶然?
179分版では効果音のリニューアルで黒い犬の鳴き声が入っています。

音楽に合わせて墓地内を走るトゥーコ。
このサッド・ヒルの墓場でトゥーコが20万ドルが埋まってるアーチ・スタントンの墓を走り回って捜すとこは永遠に続くメリー・ゴー・ラウンドようで素晴らしいシーンになっています。
アーチ・スタントンの墓を見つけたとこで隣にある無名戦士の墓が見えていました。もっとアバウトに作ってあると思っていましたが意外とディテールに凝っているじゃないとなります。

アーチ・スタントンの墓をトゥーコが掘っているとこにエンジェルが現れます。
墓を掘るシーンで鳥の鳴き声がサラウンドで入っています。
この墓には金貨20万ドルはありません。ホントの20万ドルの場所をブロンディが書き記したとこで3人による変則な決闘になります。

この変則3人決闘のシーンもいい。全く堪能出来ます。
クローズアップショットもだんだんと近くなっています。基本的手法です。
音楽に合わせたクライマックスシーンでこの作品に匹敵するのは『怪獣大戦争』(1965年)ぐらいかもしれない。

この3人変則決闘で何でエンジェルがやられたのかようやくわかりました。
ブロンディはトゥーコのリボルバーは空なのを知ってるのでマークするのはエンジェルだけですが、それを知らないエンジェルは2人マークしなければならない。腕前が同じなら当然の結末です。
この3人決闘のシーンは音楽が最高で編集と合わせて堪能出来ます。

それで秀逸な落ちがついてエンドとなります。
分け前は昔と同じだ等のセリフが効いています。
縛り首のロープを切るラストの落ちも効いています。TV放映で初めて見たときのスリルとサスペンスをまだ覚えています。途方もない遠距離をライフルで撃ってロープが切れる爽快感はまだ覚えています。今思えばこのハッタリ演出はたいしたものですとなります。

179分版ではラストを決めるトゥーコのセリフの日本語字幕はちゃんと「お前は善玉なんかじゃねえ」となっていました。
やっぱりこのセリフにしてくれないと見てて収まりがつきません。

後タイトル。追加シーンです。
エクステンド・イングリッシュランゲージ・バージョンと出ています。

クリント・イーストウッドはマカロニ・ウエスタンに出ている時は別人に見えます。
若いだけではなく全然違う感じに思えます。ちなみに私はTVシリーズ『ローハイド』(1959年)は見たことがありません。

イーライ・ウォラックはてっきりイタリア人かと思ってましたがアメリカ人でしかもアクターズスタジオ出身の俳優と知ってビックリしたものです。
この作品ではホトンド不死身でよいコメディリリーフなっています。何だかTVシリーズ『チキチキマシン猛レース』のケンケンのように見えてしまいます。ケンケンがよいブラック魔王と悪いブラック魔王に悩まされるような話しともいえそうです。
最後の最後になって何故か楽屋落ちなセリフ「お前は善玉なんかじゃねえ」と言ってます。まじめなのかふまじめなのかわからん作品です。面白いものです。

リー・バン・クリーフは普通の悪役でした。初めて見た時は続編なのに違うじゃんとなり意外に思えました。これは勝手な邦題のせいなのですが当時はそんなことは知らなかったのでそう思いました。

この作品は面白い。長さは問題ではありません。面白い映画を見ているのならいくらでも長くても構わないことになります。
そんなわけで今では傑作と評価も定まっているよい作品でした。


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